ドイツの学校で制服導入動き広がる

 「ナチス時代に制服が、若者の組織化・統制とナチス政権への忠誠の象徴となった」という歴史的背景から、従来制服に対していい印象を持たれていなかったドイツの学校では、制服を新たに導入する動きが広がっているということです。
◎『ドイツの学校 制服導入 「連帯感」高め荒廃対策』〔『asahi.com』朝日わくわくネット2006/9/28〕


 記事は以下の書き出しで始まっています。

 ドイツの学校で制服を導入する動きが広がりつつある。移民の増加などに伴って学校で増える差別や暴力事件を、そろいの服で「連帯感」を高めることで克服しようとのねらいがある。第2次大戦時代にナチスがカギ十字をつけた制服を青少年らに着せて統制を強めた苦い経験があるドイツでは、学校の制服は敬遠されてきた。そんな抵抗感を「学校荒廃」への危機感が上回ったようだ。

 ドイツでは、移民の増加や拡大貧富の差の拡大を背景に、学校内での暴力事件や差別事件等が増加しているということです。
 そのような社会背景をもとにして、基礎学校(グルントシューレ・Grundschule:6~10歳の児童が学ぶ)や基幹学校(ハウプトシューレ・Hauptschule:ドイツでは10歳で進路に応じてコースわけがされ、基幹学校では10~15歳の普通教育がおこなわれる)で制服を導入して連帯感を醸成する動きが広がっているということです。「制服で連帯感が生まれるのか」という声もありますが、導入賛成論のほうが上回っているとのこと。
 制服で連帯感が強まったり、学習環境が落ち着くなどの効果があるのかどうかは、正直言ってよく分かりません。
 制服に関すること、また広く教育に関することは、日独を問わず少なくとも、児童・生徒や保護者の意見をていねいにくみ取り、慎重でていねいな議論をしていくことが重要ではないか――記事を読んでそう感じました。