義援金出さなかった生徒を名指しする張り紙掲示:秋田の中学校

 秋田県大館市立第一中学校で東日本大震災の義援金を集めた際、2年生2クラスの担任が、義援金を出さなかった生徒の名前をそれぞれの教室に掲示していたことがわかりました。2クラスで約20人の生徒が名指しされたということです。

 義援金募集は生徒会の発案で、1人200円以上を目標に全校生徒に任意で募ったということです。募集期間は5月11日~17日の1週間でした。各担任教諭が募金者の氏名をチェックし、締め切り日の直前の16日、この2クラスの担任教諭がそれぞれ学級活動中に、義援金を出していない生徒の名前を一覧にしたリストを教室に掲示したということです。
 保護者からの苦情があり、掲示を取りやめたといいます。
 学校側は「宿題を忘れた人への注意喚起と同じ感覚」「普段から忘れ物をした生徒の名前を張り出しており、担任はそれと同じ感覚で掲示したようだ」などと話しているといいます。
 学校側の説明は、恐ろしいことをさらりと言ってのけています。学校側が「たまたま対象が義援金だったから問題になっただけ」と軽く考えているのならば間違いです。
 義援金以前に、宿題や忘れ物などについても張り紙で掲示して名指ししたり不特定多数の目に触れる形で公表することは問題です。このような人権感覚だから、いつも通りに人権軽視行為をおこない、このタイミングで表に出たのだといえます。
 なおこの学校では2010年10月、当時3年生だった生徒が、教師や同級生からのいじめを苦にして自殺した事件が発生しています。教育委員会は「いじめはない」と結論づけましたが、その過程で遺族への圧力などがあったことも指摘されています。
 昨年のいじめ自殺事件と今回の事件は直接関係ないとはいえども、学校全体にいじめ・人権軽視体質があることがうかがわれます。
(参考)
◎募金しない生徒名黒板に掲示、大館一中 苦情受け撤去(秋田魁新報 2011/5/20)
◎義援金出さなかった生徒の名前、黒板に貼り出す(読売新聞 2011/5/20)