風評被害:原発事故の影響として修学旅行先変更

 宮城県仙台市立小学校125校のうち少なくとも96校の修学旅行先について、当初予定されていた福島県会津若松市から別の場所に変更していたことがわかりました。

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故を受け、被害が心配として行き先を変更したということです。ほかに会津若松市への修学旅行を予定している4校が「対応を検討中」としています。
 しかし会津若松市は原発からの距離は約100キロあります。これは仙台から原発までの距離と大差ないということです。また会津若松市では大気や水道などの測定結果にも問題はないということです。
 一方で仙台市教育委員会は「修学旅行が実施される6月頃には状況が変わる可能性がある」などを理由に、各校の判断で行き先を変更したと説明しています。
 震災被害の影響で修学旅行先の地域が修学旅行の受け入れどころはなくなったというのならば話は別でしょうが、会津若松市での震災被害は小さく、そんな事情はないようです。
 今回の仙台市立小学校の対応は風評被害といわれても仕方がないような過剰対応に感じます。一方で「『冷静に考えるべきだ』『被災した東北同士なのに』と再考を求める保護者もいる」(仙台市教委担当者、毎日新聞記事より)という意見も出されていることは救いです。
 修学旅行の具体的な計画については、各学校が自主的に判断するというのが原則です。しかし風評被害のような状況での行き先変更が相次ぐというのは釈然としません。
(参考)
◎会津若松への修学旅行変更 仙台市、大多数の96小学校(共同通信 2011/5/3)
◎東日本大震災:福島第1原発事故 仙台市立小の8割、会津若松への修学旅行敬遠(毎日新聞 2011/5/3)