宝塚放火事件、背景に親の虐待への対応遅れ

 兵庫県宝塚市で2010年7月、市立中学校3年(当時)の女子生徒が自宅に放火し家族が死傷した事件で、宝塚市の調査委員会は調査報告書をまとめ、5月2日に公表しました。

 調査委員会では、女子生徒が父親からの虐待被害を学校側に訴えていたにもかかわらず、学校を通じて連絡を受けた宝塚市子ども家庭支援センターや、市から連絡を受けた兵庫県の児童相談所はいずれも虐待事案とは認識せず、家庭訪問などを実施していなかったを指摘しました。
 また女子生徒がブラジルから来日した生徒で言葉の壁があったことや学校でのいじめも加わり、生徒を孤立させたことが犯行につながったと指摘しました。
 再発防止策として、虐待に関する相談をすべて虐待通告と認識して対応体制をとることや虐待対応の専門人員の増員などを提言しています。また公的な第三者機関の設置も提言しています。
 虐待の疑いが指摘されているにもかかわらず、対応が遅れたことが事件の一因となったといえます。虐待疑い事案に対してはきちんと対応することは、新たな被害を防止するためにも必要となることを改めて示す事例だといえます。
(参考)
◎宝塚中3放火事件 外部委「行政の対応不十分」(毎日放送 2011/5/3)
◎宝塚放火 両親の少女虐待認定 調査委報告「SOS気づく体制を」(産経関西 2011/5/3)