幼稚園滑り台死亡事故で判決:広島

 広島県廿日市市の私立くすのき幼稚園で2008年11月、滑り台で遊んでいた3歳女児が死亡した事故の民事訴訟で、広島地裁は4月27日、遺族側の訴えを認めて園を経営する学校法人に約2280万円の損害賠償を命じる判決を下しました。


 この事故は、女児の上着が滑り台の手すりに引っかかって上着で首が絞まり、意識不明になって9日後に死亡したものでした。滑り台の手すりには棒状の突起物があったことが指摘されています。
 滑り台は職員室からは死角の位置にあり、また事故当時園庭には教職員が配置されていなかったということです。
 刑事事件としては園長と担任教諭2人の計3人が業務上過失致死容疑で書類送検されましたが、嫌疑不十分で不起訴処分になっています。
 民事訴訟の判決では、見守りの教職員を配しなかったことなどについて園の過失を認定しています。一方で遺族側は広島県についても「遊具の安全確保に関して適切な指導をおこなわなかった」と訴えていましたが、県に対する訴えは「国家賠償法上違法とまでは認めることはできない」と判断しました。
 読売新聞によると、遺族側は以下のように訴えているということです。

 母親(36)は読売新聞の取材に対し、「判決が出て、一区切りついた思いはあるが、これからも娘がいない生活が続くというむなしさは消えない」とし、「子どもを預かる側には、責任があることを考えてほしい」と訴えた。
(読売新聞・広島版 2011/4/28『滑り台事故死 2280万円賠償』)

 判決を教訓として、似たような事故を起こさないような仕組みを全国各地で作っていくことこそが重要なのではないかといえます。
(参考)
◎幼稚園に2280万円賠償命令 3歳女児死亡の滑り台事故(産経新聞 2011/4/27)
◎滑り台事故死 2280万円賠償(読売新聞・広島版 2011/4/28)