柔道事故予防を論じる『朝日新聞』記事

 『朝日新聞』(web版)が『柔道授業・部活中の事故、どう防ぐ 安全確保に課題』(2011年2月11日付)の記事を発表しています。


 学校などでの柔道事故が深刻な問題になっていることをふまえ、柔道事故の実態や2012年度からの中学校武道必修化に向けた取り組みを紹介し、問題提起をおこなっています。
 記事では「全国柔道事故被害者の会」の活動の様子や、過去の柔道事故の発生状況などを紹介しています。これらの内容は過去にも多くのメディアで繰り返し紹介されていますが、各メディアで繰り返し取り上げられるということはそれだけ問題が深刻だということの表れだといえます。
 柔道事故では指導者に安全への配慮の姿勢が著しく欠け、危険な練習をおこなわせた結果、児童・生徒を死亡させたり後遺症が残る障害を負わせたりするという事例が相次いでいます。指導者がもっと配慮していれば、事故そのものを未然に防げたのではないか、もしくは事故そのものは避けられなくても適切な対処を取っていればけがは最小限で済み、死亡や重体にまでは至らなかったのではないかのではないかと思われるような事故も多くあります。
 例えば先日指導者らが書類送検された、大阪市此花区の柔道教室での児童死亡事故(2010年11月)では、被害児童が柔道初心者で受け身が十分身に付いていない状態であることを指導者が把握しながら、「受け身だけだと子どもが飽きるのではないか」として立ち技を導入したうえ、体調不良を訴えた児童に「ここでやめさせると根性がつかないと思った」などとして技をかけ続けたことが指摘されました。柔道教室経営者についても、指導者の指導内容を事前に把握した上で了承していたこともわかっています。
 2012年度には中学校武道が必修化されることになります。現状のままだと、必修化により事故が増える可能性も危惧されます。柔道の安全対策・安全指導を徹底させることは、緊急の課題です。