障害理由に入学拒否:人権侵害として法務局が勧告

 宮崎県の私立中学校で2006年1月、入学試験に合格した生徒が足の障害を理由に受け入れを拒否されたとして、宮崎地方法務局が7月27日に同校を運営する学校法人に対して、差別防止・再発防止の勧告をおこなったということです。


 この間の経過は、報道によるとおおよそ以下の通りだということです。

〔『西日本新聞』2006/7/28〕
 同法務局によると、生徒は合格通知が届いた後の今年1月14日、入学金納付で学校を訪れた際、「寮から通学したいが、学校近くの坂道だけでも職員の付き添いができないか」と相談した。生徒は車いすを使わず1人で歩ける状態だが、障害を目にした男性理事長が2日後、「支援は無理」「入学を辞退するように」と生徒側に連絡するよう事務員に指示した。事務員は電話連絡し、生徒は入学を辞退。現在は別の中学校に通っている。
 学校側は同17日、両親に「生徒を傷つけてしまった」と文書で謝罪したが、生徒側は同24日に人権侵害を受けたと申告していた。
 同法務局は「若干の介護があれば、中等普通教育課程は十分に履修可能。障害の医学的評価や学校生活への影響を検討せず、就学不可能と速断し、不当な差別的扱いをした」と判断した。
〔『毎日新聞』2006/7/29〕
 同局によると、足に障害がある児童(当時12)が1月10日、同中の入試を受けて合格。同14日、学校に出向いて入学金を納め入学許可証を受け取り、「寮から通うので、学校付近の坂道だけでも介添えしてもらえないか」と相談した。その際、同法人の男性理事長が児童を見かけ、入学許可を学校内部で再検討し、入学拒否を決めた。学校側は2日後、保護者に「勉学に厳しい指導をしているので、3年間耐えられないのではないか」と電話で伝えた。
 児童は翌日、入学を辞退した。学校は謝罪文を送付し、入学金も返還した。児童は4月からは公立中に通っている。

 学校側の対応は、あまりにもひどいものです。
 入学試験に合格したにもかかわらず、障害を理由に入学辞退を迫られたという、この児童本人や関係者の無念さは、察するにあまりあります。
 足の障害について、医師の所見などに基づくものではなく理事長の判断で就学不可能と即断したのならば、障害を理由にした不当な扱いで、またこの児童の就学権の侵害と判断されます。学校側の対応は、この児童への人権侵害といえます。
 このようなことが二度と起こらないようにしてほしいものです。