虐待で児童重体に、日常的虐待か?:兵庫・尼崎

 兵庫県警尼崎北署は7月26日、小学校4年の長男に暴行し意識不明の重体にさせたとして、父親(34)と母親(31)を傷害容疑で逮捕しました。

 逮捕容疑は、7月25日午後3時30分頃から翌26日午前0時30分頃までの約9時間にわたり、尼崎市塚口町の自宅で長男に暴行を繰り返した疑いです。児童を搬送した救急隊が虐待を疑って通報し、事件が発覚しました。
 尼崎市や同市を管轄する兵庫県西宮こども家庭センターには、虐待の情報などは寄せられていなかったといいます。
 一方で新聞報道によると、被害児童から「お母さんからよくたたかれる」「お母さんから『妹の食べ残しを食べろ』と言われた」などと聞いたと同級生が話したことや、「被害児童が『母親に殴られて指を骨折した』と聞いた」「夜に子どもの泣き声がたびたび聞こえた」などの近隣住民の証言も出てきたということです。
 周囲が虐待に気づいていながら通報できず、重大な事態に至ったという事案は、これまでにもたびたび発生しています。
 例えば、今回の事件現場となった尼崎市に隣接する大阪市西淀川区で、1年3ヶ月前の2009年4月に児童虐待死事件が発生し、大きな社会問題となりました。西淀川区の事件でも、周囲が虐待の兆候に気づきながら通報に至らなかったことが指摘され、通報体制の強化が呼びかけられています。しかしその一方で、実際に通報に至るにはまだまだ難しい現状が浮き彫りになります。
 児童虐待の兆候と思われるものに気づいたらちゅうちょなく連絡する風潮を作っていく、また連絡先(児童相談所および市区町村の窓口)も周知徹底する、これこそが社会に課せられた役割だと感じます。