虐待を正当化する滋賀高教組:野洲養護学校虐待問題

 滋賀県立野洲養護学校の虐待問題について、加害者を支援する滋賀県公立高等学校教職員組合(滋賀高教組)・滋賀県障害児教育教職員組合連絡協議会が7月23日、連名で見解を出しました。

 見解を読んでみましたが、きわめてひどいものです。

 事件は事実と認めているにもかかわらずそのことへの反省は全くなく、加害者教師の一方的な逆恨みを代弁しているだけに過ぎません。

野洲養護学校教職員4人に対する停職処分について(見解)
7月21日、滋賀県教育委員会(以下、県教委)は、野洲養護学校の教諭4人に対して 「教育公務員としての職の信用を著しく失墜させるものであり、上司の命令に従っておらず」として、停職1ヶ月の処分を言い渡しました。つづいて、記者発表を行い処分内容と理由を説明しました。
県教委による記者発表を受けて、報道機関は、この問題を一斉に報道しました。多くの報道は「滋賀県教育委員会が野洲養護学校の4人を停職の処分。教諭がペンチで生徒を脅す」 (新幹線テロップ) 「養護学校教諭をいじめで処分」 (NHK大津放送局)「乳首にペンチ…」(産経新聞)などと、まるで野洲養護学校の教職員が日常的に子どもをいじめているかのような雰囲気を醸し出しています。情報を受けとる側にも、昨今、多く報道されている人権侵害事件と同一視する傾向があります。これは、日頃から子どもの発達と、その前提として子どもとの関わりづくりに心をくだく野洲養護学校の教職員の姿とは全く違うものです。指摘された教諭の行為には、反省し見直すべき問題が含まれています。たとえ「楽しい雰囲気づくり」という教育的意図があったとしても、生徒に対して「ペンチで乳首を挟んだら痛いやろうな」とその仕草をしたり、ペンチを歯に当てたり、衣服の上からオチンチンに触ったり、給食に無断で唐辛子をかけたりすることは、教育上許されないことです。関係教職員は今回指摘されている問題を深く真摯に受け止めて反省し 今後 この様なことが起こらないようにすべきです。しかしそれは、「脅し」「いじめ」「虐待」「セクハラ」「暴行」などでは一切ありません。これらのセンセーショナルな報道は、当該生徒の様子や教員との関係などの状況から見て事実と異なるものです。(以下略)

 この見解は、(1)加害者は自分の行為について「脅し・いじめ・虐待・セクハラ・暴行」と思っていない。だから問題視されるいわれはない。(2)加害者の主張を受け入れない教育委員会とマスコミ、またマスコミ報道を鵜呑みにした愚民が悪い。といっているに等しいことです。

 この手の主張は、教師による児童・生徒への人権侵害事件(いじめ、暴力、虐待、わいせつなど)が明らかになったときに、加害者や支援者がおこなう主張の定番です。

 「見解」では、加害者の行為を「教育活動」ともっともらしく主張しています。しかし加害者や組合がどう主張しようとも、加害者の行為は世間一般の常識では明らかに「脅し・いじめ・虐待・セクハラ・暴行」とみなされる行為であり、悪質な人権侵害行為です。

 一方で教職員組合が、加害者の行為が報道通りでありしかも悪質な行為と認識していることは、上記で引用した「見解」からも明らかです。にもかかわらず、教職員組合として組織的に、加害者をかばい立てるために無理筋の主張をおこなうなど論外です。

 また無理筋の主張を通すため、あたかも「生徒は嫌がっていなかった」かのような主張をおこなっています。しかししょせんは加害教諭側の証言に過ぎません。

 滋賀高教組の「見解」では「県教委による今回の処分は、相当に異常なものであり、処分の撤回を求めます」としています。しかしその前に、生徒への人権侵害を正当化するような、相当に異常な「見解」を撤回すべきです。
 教職員組合としてすべきことは「これまでどおり当該生徒が元気に登校し笑顔で学校生活を送り成長発達していってほしい」(「見解」より)という目的を達するためにも、当該者の「処分不当」申し立てを支援せずに反省を促し、また同種の事案が起きないように組合員をはじめとした教員に呼びかけていくことではないでしょうか。人権侵害・不法行為をおこなった教師を守ることは結局、まじめな教育実践をおこなっている教員の取り組みを妨害することにつながります。

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