宝塚市放火事件:背景に虐待への対応遅れ?

 兵庫県宝塚市で中3女子生徒が自宅に放火した事件(2010年7月9日発生)で、生徒への虐待疑惑を宝塚市子ども家庭支援センターが把握していながら、結果的に対応できていなかったことがわかりました。

 この生徒の一家はブラジル国籍で、幼少時に来日したということです。
 報道によると、2008年の秋頃、下校後夜に再び学校に来ることを不審に思った教師が事情を聞くと、生徒は「両親にたたかれる」などと訴えました。学校側は両親との話し合いを設定しましたが、両親は「ブラジルの家庭では、子どものしつけは厳しくする。なぜ学校に呼び出されなければならないのか」などと反論したということです。
 学校は宝塚市子ども家庭支援センターに通告しました。しかしセンター側は経過観察扱いとし、兵庫県への通告を見送ったといいます。センターからの生徒や家族への接触はなく、中学校に電話で問い合わせるだけにとどまっていたということです。
 この事件については虐待事案のほか、生徒が日本語の日常会話はある程度できても教科書の言い回しが十分理解できないなどの語学力の問題や、生徒へのいじめがあったなどの指摘もあります。事件の要因については、児童虐待、多文化理解・在日外国人問題、いじめなど多面的角度から検討していかなければならない課題だといえます。
(参考)
◎兵庫・宝塚の中3自宅放火:市、対応せず 「虐待の可能性」報告受け(毎日新聞 2010/7/14)