認可外保育施設、幼児教育・保育無償化の対象外にすることを検討:政府

 政府は、幼児教育・保育の無償化について、認可外保育施設は無償化の対象外にする方向で検討していることがわかった。

 国の認可基準を満たしていない保育施設を公的に推進しているようにも受け止められかねないという懸念が出たことが、背景にあるという。

 保育施設の質の問題という意味でいえば、この言い分だけを見れば、一見もっともに見えそうになる。保育施設の質の向上も求められていることはいうまでもない。

 その一方で認可外保育施設は、家庭の教育・保育方針で進んで選択したというわけではなく、認可施設に入所できなかった場合にやむなく利用している場合が圧倒的に多いとされている。

 そのため、認可外保育施設を無償化対象から外す方針を掲げることで、保育所の入所をめぐる活動がますます激化することにもつながりかねない。また公的な保育制度の網から漏れた子どもや家庭に、さらなる負担を強いるというおかしなことにもなりかねない。

 また保育については、現行制度でも家庭の収入に応じて保育料が設定され、低所得の世帯には減免や実質無償化などもある。

 幼児教育・保育無償化について必要な設計を考えることは重要な論点ではあるし、理念そのものについては何らかの形で実現に近づけることは必要ではある。一方でこの制度設計では、高所得層のみにさらに恩恵が厚くなり、低所得層にはそんなに制度の恩恵が受けられない、格差が拡大しかねないものになるのではないかとも危惧される。

 まずは、認可保育所の増設を含めた保育施設の量・質の向上を図っていくことが重要ではないか。

(参考)
◎認可外保育施設 無償化せず 政府検討、財源に限度(毎日新聞 2017/11/5)
◎教育無償化、認可外保育園は対象にしない方向 政府方針(朝日新聞 2017/11/5)

スポンサードリンク