「生まれつき茶色い髪の毛を黒く染めるよう強要され不登校に」提訴:大阪府立高校

 「生まれつき髪の毛の色が茶色いにもかかわらず、教師から黒く染めるよう強要されるなどして不登校になった」などとして、大阪府立懐風館高校(羽曳野市)3年の女子生徒が、大阪府などを相手取り約220万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしていたことがわかった。

 10月27日に第1回口頭弁論がおこなわれた。大阪府は「生徒側の主張は一部事実ではない」として請求棄却を求め、争う方針を示した。

 生徒は2015年4月に入学した。髪の毛の色は生まれつきだと学校側に説明したものの、学校側は生徒に対し「その髪の色では登校させられない」などと、脱色や染色を禁止した「生徒心得」(校則)を根拠にして、髪を黒く染めるように強要した。「生来的に金髪の外国人留学生でも、規則では黒染めをさせることになる」などの発言もあったという。

 生徒は指示に従って髪を黒く染めたものの、1年次は1~2週間おきに、2年進級後は数日おきに、染め直すよう強要され、教師からは度々「不十分だ」「黒染めを約束するまで帰さへんぞ」などの発言を受けたという。

 2年生だった2016年9月には髪の色を理由に授業出席を禁止され、文化祭や修学旅行への参加も禁じられた。

 生徒は染髪料によって、頭皮がかぶれ頭髪もボロボロになるなどの健康被害が出た。また教師からは「母子家庭だから茶髪にしているのか」などとも暴言を受けるなどし、過呼吸などの症状を発症して救急車で搬送されたこともあった。

 生徒は2016年9月以降、登校できない状態が続いているという。

 悪質な人権侵害であり、教師らのとった対応は卑劣としかいいようがない。生徒側は「教師のいじめ」と訴えているという。教師らの行為は決して「指導」ではなく、「集団いじめ」と形容すべきものではないか。

 そもそも他人の髪の毛の色にこだわる事自体が、一種の異常な行為ではある。しかも元々茶色い地毛の生徒に集団で難癖をつけて黒染めを強要し、集団でつるし上げ、授業出席を禁じて不登校に追い込み、健康被害も負わせるなど、全くの論外である。

 このような事件は、2004年にも宮城県の高校で発生しているなど、かなり昔から各地で問題になっている。

 宮城県立蔵王高校に2004年度に入学した女性が、「もともと赤みがかった髪にもかかわらず、同校の教員らから黒く染めるよう強要された上、自主退...
 兵庫県川西市立中学校で、男子生徒の髪を3人の教諭が押さえつけてむりやり黒く染め直していたことがわかりました。  事件は2007年10...

 その頃から全く進歩がないというのもおかしな話である。

(参考)
◎「黒染め強要で不登校」生まれつき茶髪の女子高生が提訴(朝日新聞 2017/10/27)
◎損賠訴訟 「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴(毎日新聞 2017/10/27)
◎地毛が茶色なのに黒染め強要、高3女子が提訴(読売新聞 2017/10/27)

スポンサードリンク