森友系列保育所に補助金返還請求を通知:大阪市

 大阪市は9月28日、「高等森友学園保育園」(大阪市淀川区、休園中)を運営する社会福祉法人肇國舎に対し、不正に受け取っていた補助金の返還・および市から派遣した保育士に関する費用の、あわせて約6158万円を法人側に請求する通知書を送付した。

 2017年10月末までに納付するよう求め、応じない場合は損害賠償を求める民事訴訟を提訴するとしている。

 高等森友学園は、学校法人森友学園の関連法人として、籠池泰典氏が理事長を、籠池諄子氏が園長をそれぞれ務めていた。

 しかし一連の森友学園問題に絡み、保育園の運営でも不適切な問題が指摘された。補助金に関しては、籠池諄子氏が塚本幼稚園の副園長を兼務していたことで、保育所側では専任園長配置に対する補助金を、条件を満たさないまま受け取っていたことになる。また常勤保育士が基準よりも不足した状態だったことも判明した。

 さらに、虐待とも思われるような不適切な保育、園児の預かり時間が公式発表や大阪市の基準よりも短かったこと、籠池諄子園長による保護者への威圧的な態度などの問題も指摘されていた。

 この問題では、複数の保護者らが少なくとも数年前から、大阪市の担当部署(こども青少年局、地元の区役所)に苦情を訴え、情報提供していた。しかし大阪市は十分に対応しなかった。

 一連の森友学園問題が大きく報道されると、幼稚園や小学校を管轄する大阪府、保育所を管轄する大阪市とも、籠池氏ら経営陣の個人的な暴走扱いで、すべての責任をなすりつけようとしている。

 しかし、虐待まがいの不適切行為の情報提供や苦情があったこと、補助金申請に不審な部分があったことなど、早期に異変を感じて是正できる機会はあった。それをしなかったのは、与党である大阪維新の会が籠池氏らの教育方針を絶賛していたことなどのつながりがあったからではないかとも考えられる。

 不正・不適切な補助金の返還を求めるのは手続き上当然だとしても、行政側の対応についても同時に問われなければならない。