配送弁当の中学校給食「おかずが冷たい」不評で食べ残し多数:神奈川県大磯町

 神奈川県大磯町立中学校で導入されたデリバリー弁当方式の中学校給食が生徒からは不評で、残食率が全国平均よりも突出して多いと指摘されている。

 読売新聞2017年9月14日付『町導入の中学校給食「まずい」食べ残す生徒続々』が報じている。

 大磯町では2016年1月より、町立の2中学校でデリバリー弁当方式の中学校給食が始まった。献立作成と食材発注は町職員の栄養士が担当するが、調理や配送は綾瀬市の業者に委託している。

 しかし生徒からは「味が薄い」「見た目が悪い」「おかずが冷たい」などと不評だという。残食率は平均26%で、全国平均の6.9%と比較して突出している。残食率が55%にのぼるときもあった。

 2017年7月にPTA関係者が、町内のある中学校を視察した際には、ある学級では31人中おかずを完食したのは1人だけ、大半が半分近く残しているという状態だった。

 町では、食べ残しが多かった野菜を温かい汁物に変える、ふりかけの持ち込みを認めるなどの改善策を試行錯誤し、選択制への移行も視野に入れているとしている。

 デリバリー弁当方式での不具合が、極端な形で現れているという気がしてならない。

 食中毒防止のためにおかずが10度以下に冷やさざるを得ない。コンビニやスーパーで販売されている市販弁当では18度前後ということを考えれば、極端な低温である。また給食というしばりからあまり味付けは濃くできず、低温だとさらに味を薄く感じる傾向もあり、不評につながるのではないかといえる。

 同じようなことが、数年前の大阪市でも起きていた。大阪市でもデリバリー弁当給食に対して同じような不満が出て、当時の市長・橋下徹が「ふりかけを持ち込めばいい」という奇策を提唱して失笑されていたことを思い出す。また大阪市でもデリバリー弁当方式給食開始当初は、災害備蓄用としても使えるような常温のレトルトカレーが出されていたが、のちに食缶へと変更された。

 大阪市では中学生からの不満が高まり、中学生を対象とした「子ども市会」でも給食への不満が大きく取り上げられてマスコミで大きく報道された。行政側も数年かかってやっと重い腰を上げ、2017年時点では自校調理や近隣小学校から配送する「親子調理方式」への移行を進めている最中である。

 大磯町でもデリバリー弁当方式にこだわらず、他の方式の導入も視野に入れて検討することが必要なのではないかといえる。