教員不足の実態をまとめた朝日新聞記事

 朝日新聞2017年8月21日付(ウェブ版)に『元社会教諭に「数学教えて」 教員不足、九州の教委必死』が掲載された。

 九州地方各県で教員不足が深刻化し、教科の授業ができなくなったり専門外の教員に臨時免許で担当させるなどの実態がまとめられている。

 九州各地で教員不足が深刻になっている。年度当初の欠員が相次ぎ、福岡県では1学期半ばでも60人以上が不足していた。第2次ベビーブーム世代の就学時に採用された教員の大量退職が背景にある。切羽詰まって、「&

 記事によると、定年退職した福岡県の元中学校社会科教師のところには、地元教育委員会から、臨時免許を出す条件で中学校数学の臨時講師の打診があった。この元教師は数学の教員免許を持っておらず、担当したこともないとして驚いて断ったという例が紹介されている。

 また福岡県内の複数の中学校では、年度開始後も技術や美術の教員が見つからず、当該教科の授業ができず、途中まで他教科に振り替えるなどしてしのいだ例が複数あったことが紹介されている。佐賀県や大分県でも教員の欠員が出て、授業や学校運営に支障が出ている状態だったと指摘されている。

 この背景には、第二次ベビーブームに備えて採用された世代の教員が定年退職の時期を迎えている一方、少子化を見越して将来的な教員の余りを避けるとして、正規採用は最小限に抑えて臨時雇用を増やしていることがあるという。これは九州地方だけでなく、全国的にも似たような傾向が見られる。

 教員の定数は児童・生徒数に応じて定められている。教員の多忙化がいわれていることや、教育に関する課題が多様化・複雑化しているもと、教員の負担を減らし、また一人一人の児童生徒に目が行き届くようにするためにも、教員定数そのものを増やし正規採用も増やす方向で検討していくべきではないか。