森友学園問題:近畿財務局が売却額開示、しかし訴訟は継続

 学校法人森友学園の小学校設置計画に関連して、国有地の売却額が非公開になっていた問題で、近畿財務局が売却額を開示する決定をおこなっていたことがわかった。

 木村真・大阪府豊中市議(無所属)が売却額開示を求めて提訴した訴訟の中で明らかになった。訴訟については、開示の遅れに関連する損害賠償を求める内容に変更した上で継続されることになる。

 一連の森友学園事件が発覚した経緯は、国が学園側に学校用地として売却した土地の売買価格が非公開になっていたことに端を発した。

 問題の土地は、豊中市が都市計画の中で公園用地として購入したいという意向をもっていたが、高額すぎて断念した経緯がある。その後学校建設工事が始まったことに気づいた市議らが、豊中市が購入を断念した土地がなぜ学校建設用地になっているのかという背景を調べている中で、売買価格が非公開になっていることに気づいた。情報公開請求をおこなったが黒塗り扱いで、2017年2月に公開を求めて提訴した。

 さらに提訴とほぼ同時に朝日新聞が、周辺取材などから、「土地売買額は約1億3000万円前後と推定される。土地の相場や、相場に基づいて豊中市が公園用地として売買交渉したときの額よりもはるかに安い」とするスクープを出した。これらの一連の動きから森友学園問題が発覚した。

 一連の森友学園問題は、最初は土地の不明朗取引から発覚した。しかし土地問題を掘り下げる中で、大阪府が学園側に学校設置の際に便宜を図り不明朗な形で学校認可答申をおこなったことを受けて土地の不明朗取引に至ったことが発覚した。さらには、学園側がかねてからおこなっていた、日本教育再生機構・日本会議の思想につながるような極右的・復古的な教育方針がベースにあり、学園の方針に共鳴する大阪維新の会が大阪府政を通じて、また安倍晋三首相や安倍昭恵・首相夫人を通じての国政レベルで、学園側に便宜を図り、大阪府の異常な学校認可や、それを受けての土地取引につながっているのではないかという疑惑も浮上した。

 また不明朗な土地取引については、国側によると、土地評価額からゴミ処理費用約8億円を差し引いたものと説明している。しかし問題の土地では8億円相当のゴミ処理費用がかかるとは考えられず、値引き先にありきで数字を操作してつじつまを合わせたのではないかとも指摘されている。

 国側は「開示すれば終わり」というわけではない。不明朗な土地取引をした問題は消えない。

(参考)
◎国が一転して売却額開示=森友学園の旧小学校用地(時事通信 2017/8/14)