朝鮮学校の高校無償化からの除外、違法として取り消し命じる:大阪地裁

 朝鮮学校が高校実質無償化の対象にならなかったのは違法だとして、大阪府の朝鮮学校を運営する学校法人が訴えていた訴訟で、大阪地裁は7月28日、朝鮮学校の無償化を拒否した国の措置を取り消し、無償化の対象にするよう命じる判決を出した。

 同種の訴訟は各地で起こされているが、国の措置の取り消しを命じた判決は初めてとなる。

 高校実質無償化では、高校課程相当の外国人学校(各種学校)にも無償化の措置が準用されている。しかし朝鮮学校については、無償化措置が見送られてきた。

 学校側は、国の対応は「北朝鮮との外交関係や拉致問題を理由としての不利益な措置」と主張していた。一方で政府側は、外交問題を理由として対象から外したわけではなく判断に誤りはないとして争ってきた。

 判決では、「朝鮮学校を無償化するのは拉致問題の解決の妨げになり、国民の理解が得られないという外交的、政治的意見に基づいて対象から排除したと認められる」と指摘した。そのうえで、国の措置は無償化措置法の趣旨を逸脱したもので違法と判断し、無償化対象から外した措置の取り消しを命じた。

 拉致問題の解決や北朝鮮との外交問題は、重要な懸念事項であり、ていねいに筋を通しての解決策が求められている。しかしその一方で、拉致問題や外交問題に直接関与しているわけではない生徒や保護者への対応は、明確に切り分けなければならないものではないか。直接関係ない人に見せしめ的に不利益を与えると受け取れる対応は好ましくない。日本社会で生活している生徒への教育の視点として考えれば、無償化措置の対象とした他の外国人学校と異なる扱いをするのもおかしなことにもなる。

(参考)
◎朝鮮学校無償化対象認める判決(NHKニュース 2017/7/28)