入学金返還訴訟:原告の訴えを一部認める 東京地裁

 2003~04年、関東地方の6つの大学(早稲田大・上智大・日大・北里大・立正大・国士舘大)を受験・合格して入学を辞退した6人が、各大学に支払った授業料や入学金の返還を求めた訴訟で、東京地裁は6月27日、原告の訴えを一部認め、授業料などの返還を命じたということです。その一方で入学金返還は認めなかったということです。
 今回の判決についても、これまでの同種の訴訟の判例を踏襲した形になりました。


 大学受験の際、「一定の期限までに授業料や入学金を納めないと合格が無効になる」というケースも多々あります。また従来は、いったん納付した諸経費は返還に応じないというのが一般的でした。
 第一志望校の合否が判明するよりも以前に、併願校の諸経費納付期限が設定されている場合もあります。その場合は、「併願校に経費を納付して入学資格を確保し、第一志望校に不合格だった場合の保険とする」か、もしくは「経費節減のために、併願校の入学資格を放棄する」どうかの選択を受験生は迫られることになります。
 「安易に併願し、入学資格確保のために自ら諸経費を納付したのは自己責任(文句を言うのなら「最初から受験先を、第一志望校一本だけに絞る」なりすれば済む)」という考え方も、成り立ち得るのかもしれません。
 その一方で、「実際に授業を受けていないのにもかかわらず、授業料を支払う」という状態になるのは、当事者にとってみれば納得できない話だといえます。
 大学の授業料や入学金の納付は数十万円規模になるもので、一般的な家庭では軽々しく出せるような金額ではありません。
 大学としては、経費納付期限を可能な限り延長するなど、できる限り受験生に不利益を生み出さないような対策がとられるべきではないかと感じます。