中学校給食、神奈川県では実施率が極端に低い:東京新聞調査

 東京新聞が首都圏の7都県を対象に、2017年5月1日時点での中学校給食(完全給食)の実施率を調査したところ、神奈川県での実施率が27.1%にとどまっていることがわかった。同紙2017年7月14日付朝刊『公立中学校の給食実施率 神奈川は27% 首都圏の他都県は100%近く』が報じている。

 周辺都県ではいずれも97%~100%の実施率で、神奈川県は周辺都県と比較して著しく低い水準にあることになる。

 神奈川県では全33市町村のうち、横浜市など12市町で「実施率ゼロ」となっている。

 神奈川県だけでなく全国的にいえることではあるが、中学校給食未実施の地域では、高度経済成長期の人口流入による生徒数激増で、校舎の整備などに優先して予算が回され、中学校給食にまで手が回らなかった傾向があるという。また、教育委員会や議員が「子どもに弁当を作ることが親の愛情」とするいわゆる「愛情弁当論」を唱えて、給食導入に消極的だった地域もある。

 一方でこの十数年で、食育の観点などがうたわれるようになり、これまで中学校給食が導入されていなかった地域でも、選択弁当形式など課題はあるが導入がおこなわれる事例も相次いでいる。

 川崎市ではこれまで中学校給食がおこなわれていなかったが、2017年度中にもすべての中学校で給食を実施する準備を進めている。

 一方で横浜市では、市民から中学校給食を求める声は根強いが、いまだに実施率はゼロで、導入計画も具体化していない。

 2017年7月30日投開票の横浜市長選挙でも、中学校給食導入についても争点になるとみられる。横浜市の教育については、市立中学校での育鵬社教科書採択の問題や、市の地理・自然・郷土史などを紹介する内容で中学生向けに作成し配布している副読本から「関東大震災時の朝鮮人虐殺、虐殺に軍隊や警察も関与」の記述を削除した問題など、多分野にわたって問題が指摘されているが、これらの問題とあわせて、中学校給食の問題についても検討してほしいと願うものである。

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