系列の開成幼稚園(南港さくら幼稚園)でも補助金疑惑:森友学園問題

 森友学園問題に関連して、休園中の系列幼稚園「開成幼稚園幼児教育学園(旧・南港さくら幼稚園)」(大阪市住之江区)でも、学園側が大阪府からの補助金を不適切に受給していた疑惑が浮上したと報じられている。

 開成幼稚園は南港ポートタウンにあった。ポートタウンの街開きに際して、先代経営者によって1982年に南港さくら幼稚園として開園した。その後先代の娘婿にあたる籠池泰典氏に経営が移り、運営法人は「学校法人籠池学園」となっていた。

 2011年に「開成幼稚園幼児教育学園」と改称したのち、2014年度以降休園状態となっている。改称・休園の背景には、ポートタウンでの少子高齢化だけにとどまらず(同じ南港地区内で隣接するコスモスクエア地区では子育て世代の入居が増加)、副園長を務めていた籠池諄子氏による小学生への暴力事件や、教育勅語を軸とした教育をおこなっていたこと、幼稚園をめぐるトラブルが相次いだことなどがあり、入園希望者が激減したことがあるといわれている。

休園中の系列幼稚園で副園長の暴力事件?:森友学園問題
 学校法人森友学園の問題では、小学校の新設認可に際して「系列の幼稚園が休園となっているのに、新設小学校の資金は厳しいのではないか」という指摘...
教育勅語を園児に暗唱させる:大阪の幼稚園
 「共同通信」7月1日付によると、大阪市淀川区の私立塚本幼稚園と、大阪市住之江区の私立南港さくら幼稚園で、年長組の園児約120人に教育勅語を...

 大阪府は、籠池諄子氏が開成幼稚園副園長・塚本幼稚園副園長・系列の保育所園長を兼務していたにもかかわらず、専任教職員の人数に応じて支給される補助金の対象になっていたことなどを指摘したという。また、勤務実態が確認できない教職員もいたとしている。

 記録保存義務のある2011年度以降、休園直前の2013年度まで、補助金のうち約700万円が不正受給の疑いがあるとして詳細を調査中だとしている。

 また、障がいのある園児を受け入れた際に加配教員の人件費や必要な設備の整備などの補助に充てる特別支援教育費補助金についても、塚本幼稚園では不正が発覚したが、開成幼稚園でも不正がなかったかどうか調査するとしている。

 不正疑惑・不適切受給疑惑については、しっかりと調査の上、必要な措置をとることは当然である。

 しかしその一方で、大阪府は一方的な被害者というわけではない。むしろ一連の森友学園問題に際して、大阪府が学園側に対して、通常では考えられないような便宜を図ってきたことが、このような不正を生み出し、また不正や不適切行為が是正されずに長期間にわたっておこなわれた背景となったのではないか。

 補助金問題だけではなく、暴力事件や虐待疑惑、保護者への不適切対応など、園児の関係者や地域から情報が寄せられていたのに、行政はきちんと対応してこなかったとする証言もある。

 大阪維新の会の議員が学園側を持ち上げ、また橋下徹・松井一郎と続いた維新代表を兼任する2代の大阪府知事が大阪府の行政にも影響を与えたこと。維新の政治的影響が大阪府の行政を変な方向で動かし、森友学園問題の大きな原因のひとつとなったのに、経営陣だけに責任を押しつけて逃げるのは許されない。

(参考)
◎森友学園 別の幼稚園でも不正受給の疑い 森友系列(毎日新聞 2017/7/8)
◎別の幼稚園でも不正受給か…森友学園の関連法人(読売新聞 2017/7/8)
◎森友の関連幼稚園も補助金不正か 700万円、府が調査(朝日新聞 2017/7/9)

スポンサードリンク