3年生向け「チャレンジテスト」実施:大阪府の公立中学校

 大阪府の公立中学校3年生全員を対象にした「チャレンジテスト」が、6月21日に実施された。

 国語、社会、数学、理科、英語の5教科の試験を実施し、各学校の平均点に基づいて、教師が調査書の評定(いわゆる内申点)をつける範囲が指定されることになる。

 このテストでは、生徒個人の評定を直接補正する形ではないが、学校平均点によって各生徒につける評定の範囲が指定され、学校ごとの補正がおこなわれる形になる。これは、結果的には平均点の高い学校の方が生徒個人が高い評定を取れる可能性が高くなり、生徒個人の評定にも間接的な形で補正がかかることになる。

 当日は大阪府内での大雨・悪天候の影響で、休校となった12校では全教科が後日に延期となった。また試験開始時間を遅らせた学校が41校あり、うち34校では一部教科の試験を後日に繰り延べ実施することにした。

 「チャレンジテスト」は、大阪府での公立高校入試の調査書評定が、従来の相対評価から絶対評価(厳密には到達度評価)に変更されることに伴い、各学校・授業担当者ごとに評定の偏りがあってはならないとして導入されたものである。いわば、大阪府全域を単位とした相対評価へと競争を激化させているといっても差し支えない形になっている。

 また学校平均点によって生徒の評定が左右されることから、「成績を振るわない生徒を当日休ませたり普段からなじったりする」「普段の授業そっちのけでテスト対策をおこない、学校平均点を上げるための施策が横行する」など、平均点を低くしかねない要素の排除なども生み出しかねないものとなっている。

 従来の高校入試の方法に問題がなかったわけではないが、競争と序列化を至上とするような維新府政になってからの大阪府の高校入試は、以前以上に悪化していることになる。

 少なくとも「チャレンジテスト」のような、生徒間で分断や不信感を持ち込んだり、教職員が自らの主体性をもって必要な成績評価をできないようにしたりするような仕組みは、ふさわしくないのではないか。

(参考)
◎大雨 大阪府の公立中「チャレンジテスト」12校で延期(毎日新聞 2017/6/21)
◎大阪府独自、中3学力テスト実施…内申点に影響(読売新聞 2017/6/21)

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