部活動事故で後遺症、顧問教諭の不適切指導・不適切対応あったとして提訴:長野県立高校

 長野県坂城高校(長野県坂城町)で2014年、当時2年生だった男子生徒が、部活動の試合で頭部を強打した事故があった。

 この事故に関して、顧問教諭らが適切な対応をせずそのまま試合に出場させるなどしたことで記憶障害などの後遺症が残ったとして、被害に遭った元生徒(現在19歳)と両親が、長野県と当時の顧問教諭・校長を相手取り、計8400万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたことを、6月21日に明らかにした。

 原告側によると、この生徒は2014年12月、当時所属していたハンドボール部の練習試合中、別の選手の体が顔面にあたるなどして頭部を強打した。

 顧問教諭は救急車などを呼ばず、生徒をコート外で数分休ませただけで、再び試合に出場させた。原告側は、この措置を不適切だと主張している。

 生徒は左足のしびれなどの体調不良を訴え、顔面骨折や頸髄損傷、脳しんとうなどと診断されて、その日の夜に緊急入院した。一時は高次脳機能障害や解離性障害なども発症し、現在でも左手の麻痺や記憶障害などの後遺症が残っているという。

 原告側は、顧問だった教諭の普段からの指導姿勢にも疑問を投げかけている。教諭は普段から「ぶつかってくる相手を避ける者は勇気が足りない」などと指導していたという。また生徒は、入部から事故までの間に足首の疲労骨折を4回発症していた。

 原告側の主張の内容通りならば、普段からの顧問教諭の不適切な指導が事故の大きな要因になったといえるだろう。全く科学的ではない、根性論的な乱暴な練習・しごきが横行していたのではないかとうかがわれる。

 事実関係を徹底的に明らかにした上で、再発防止策をとらなければならない。

(参考)
◎部活で後遺症、損賠提訴 元坂城高生と両親、教諭ら相手に(中日新聞 2017/6/22)
◎14年の坂城高ハンドボール部事故 元部員男性と両親が提訴(信濃毎日新聞 2017/6/22)