部活動での暴力問題:専門家へのインタビュー

 『しんぶん赤旗』が断続的に特集を組んでいる『シリーズ 部活って何』。「ブラック部活動」とまでいわれるようになった学校での部活動について、生徒や保護者、現場の教員や専門家などに取材し背景を掘り下げている記事である。

 2017年6月19日付では、日本スポーツ法学会理事の望月浩一郎弁護士へのインタビューを掲載している。

 インタビューでは、小中高で輪切りにされる部活動ではスポーツの競技者が育たないこと、また指導者や保護者も短期的な取り組みで結果を求めるようになることといった構図を指摘している。

 スポーツでの暴力を根絶するために活動している同弁護士は、部活動・スポーツ指導者の暴力行為について、(1)確信犯型、(2)指導方法わからず型、(3)感情爆発型、(4)暴力行為好き型、の4類型に分類し、インタビューでは主に「科学的な指導の重要性」の角度から触れている。

 うち(1)の「確信犯型」については、競技力を上げるためには暴力が必要と指導者が信じ込んでいることを指摘している。このことで競技者が指導者の顔色を見るようになり、暴力によって「誤った成功体験」を得た者がその後指導者になり暴力を再生産するという構図を指摘している。その一方で、「誤った成功体験」の陰で部活を辞めていった生徒らの存在についても指摘している。

 また(2)の「指導方法わからず型」については、科学的な指導方法がわからないまま、自分の思い通りに動くよう求めて暴力を振るうと指摘している。これへの対応としては、自発的な動きを促すコーチングのできる指導者を増やすことだと指摘している。

 暴力行為の4類型の分類は、妥当なものではないかと感じる。その一方で実際には、各類型にぴったりと分けられるものではなく、複数の類型が複合している場合も多いのではないかと考えられる。

 部活動をめぐる問題点は多岐にわたっているが、科学的な指導方法という面からも考えていく必要がある。

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