教育勅語:安倍内閣のもとで対応が急転換と指摘

 歴代政権と文部科学省は、教育勅語を教材として扱うことを否定してきた。しかし安倍内閣になり、教育勅語の教材としての使用を容認するような国会答弁が相次いでいる。

 このことについて「しんぶん赤旗」が、安倍内閣のもとで政治主導で方針転換が押しつけられたと、文科省関係者の証言も交えて記事『教育勅語 安倍政権下で急転換 学校現場教材に使用可 文科省関係者が証言 「下村文科相が答弁変更を指示」』(2017年5月31日付)にまとめている。

 「転換点」と指摘されたのは、2014年4月8日の参議院文教科学委員会。教育勅語について問われた文科省側は、前川喜平初等中等教育局長(当時)が「今日でも通用するような内容が含まれており、これらの点に着目して学校で活用することは考えられる」、また次いで下村博文文科相(当時)が「学校で教材として使うことは差し支えない」と答弁した。

 この答弁について「しんぶん赤旗」は、文部科学省関係者から、答弁作成の経過に関する証言を得たという。

 文科省は当初、教育勅語を学校教育で使用することは慎重にすべきだとする答弁案を準備していた。しかし下村文科相が指示し、教育勅語を学校で使うことは差し支えないとする答弁案に変更されたという。

 「しんぶん赤旗」では下村氏側にも事実関係を問い合わせたが、回答はなかったという。

 そして、2017年2月に一連の森友学園問題が発覚。同学園が運営する塚本幼稚園(大阪市淀川区)では教育勅語を暗唱させる教育がおこなわれていたことも問題になった。

 森友学園問題を受けて教育勅語の扱いも再びクローズアップされ、安倍内閣では「教育勅語を教材として用いることは否定されない」とする2017年3月31日の答弁書閣議決定、その後の一連の国会答弁へとつながっていく。

 安倍内閣が教育勅語を容認するような見解をとったとするのは、国会議事録からも読み取れるものではある。2014年当時下村文科相から答弁変更の指示があったとする証言が得られたのは重要だといえるのではないか。

 教育勅語を容認し、学校教育現場にも「個々の徳目を見れば良いことが書いてある」という理屈で活用を認めるなど、とんでもないことである。