部活動指導装い暴力・虐待行為繰り返した顧問教諭を懲戒処分:堺市立高校

 堺市教育委員会は5月29日、顧問を務める運動部で女子生徒に全裸になるよう命じるなどわいせつな行為やセクハラ行為、暴力行為などを繰り返したとして、市立高校の男性教諭(56)を懲戒免職処分にしたと発表した。

 教諭は2017年5月7日、前日の運動部の試合で負けたとして女子部員を校内の特別教室に呼び出し、壁一枚隔てた隣室から「裸になるぐらいの覚悟で、無心になって頑張れ」「裸になって待っとけ」などと繰り返し迫り、女子部員に全裸になるよう強要した。この女子部員は実際に服を脱ぎ全裸になったという。

 教諭は生徒の裸を直接見ていないというが、生徒が服を着ることを許した直後には、抱き寄せたり、背後から抱きつかせたりし、「成人したら先生とエッチしような」などと発言したという。

 被害に遭った生徒が保護者に相談し、保護者から学校に連絡があって発覚した。

 またこのほかにも、他の複数の部員に対して「先生とキスできますと言え」「先生とエッチできるんか」「裸にするわ」などと繰り返し発言するなどセクハラ行為をおこなったり、平手打ちなどの暴力行為を繰り返しおこなった。少なくとも部員13人が被害に遭っていたことが判明した。

 教諭は事実関係は認めたものの、「わいせつ行為ではない。メンタル強化のための指導」だと主張しているという。

 部活指導が指導者を頂点とした一種の悪質なカルト宗教化して、「指導」を自称した生徒への暴力行為や虐待行為・人権侵害行為に至る例は、過去にも類似事件がいくつか発生している。

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 メンタル強化と称しても、生徒を支配し服従させるための悪質な行為である。社会的には全く通じない犯罪的な行為であり、また非科学的な行為である。

 懲戒免職は当然ではある。その一方でこの手の指導者は、自分のしたことの重大さを全く受け止められずに、正当な指導なのに不当処分を受けたと逆ギレして騒ぐ危険性もある。そういう逆ギレは許してはいけない。

 またこの手のカルト的な部活指導者がらみの事件では、当該の部活動の部員・OB・OG・保護者や、同じ競技・分野の指導者仲間など部活動関係者から「被害者とされる人物は、部活で行き詰まったり実力がないことで、指導者に逆恨みの矛先を向けて陥れた」かのように事実関係をねじ曲げて、被害者攻撃を伴いながら加害者を擁護する事例もよく見られる。その手の理不尽な擁護も許してはいけない。

(参考)
◎「裸になる覚悟で頑張れ」部活顧問が女子生徒に全裸強要(朝日新聞 2017/5/29)
◎女子高生を校内で全裸に…男性教諭懲戒免職(大阪府)(読売テレビ 2017/5/29)
◎女子生徒に裸強要の男性教諭懲戒免職 「大人になったらエッチしような」 堺市教委(産経新聞 2017/5/29)