さいたま市立小学校児童自殺「直前の教師の指導との因果関係不明」

 さいたま市立小学校で2011年、当時高学年の男子児童が、学校で教師からの指導を受けた直後に自殺する事件があった。

 さいたま市教育委員会の設置した第三者委員会は5月26日、この事件に関する調査書の内容を公表した。指導は通常の範囲内のもの妥当で、自殺との因果関係は不明、自殺に結びつく他の要因は見当たらないとしている。

 この事件では、児童が自殺した日の下校直前、男性教諭(当時20代)が「校舎の3階からバレーボールを落とした」としてこの児童を注意していた。

 ボールを落としたことについては、(1)直前に校庭から教室3階のベランダに誤ってボールが入ってしまったことで、校庭にいた児童Aは教室にいた別の児童Bに「3階から校庭に落として」と求め、Bがボールを拾い上げて頭の上に掲げていた。(2)Bは投げ落とすかどうかを迷っていたが、この児童がBの持っていたボールをたたき落とすような形で、校庭に落とした。――という経緯が判明したという。

 このことについて、教諭は自殺した児童だけを約5分間注意したとされている。児童だけを注意した理由については、児童Aについては存在に気づいていなかった、児童Bについてはその場で注意する事案ではないと判断したとしている。また注意の内容も通常の範囲で、過剰な叱責などはないと結論づけた。

 児童は注意の直後に自宅で自殺した。児童側は当初は表向き「病死」扱いでの対応を希望したが、直前の教師の指導への疑問が出たとして2013年9月になって再調査を求めていた。

 注意のやり方は通常の範囲かもしれない。一方で児童にとっては、なぜ自分だけがと受け取る可能性もあるのではないかとも感じる。

(参考)
◎教諭指導後に小学生自殺 さいたま市調査委報告「教諭の指導は妥当」(埼玉新聞 2017/5/26)
◎男児自殺 第三者委「教員の指導は妥当」(NHkニュース 2017/5/26)