出水市立中学校いじめ自殺、遺族が市を提訴:鹿児島

 鹿児島県出水市立中学校2年だった女子生徒が2011年9月に自殺した事件で、「自殺はいじめが原因。学校側はいじめへの対策をせずに放置した。自殺後の調査も不十分」などとして、遺族が5月23日、市に約1200万円の損害賠償を求める訴訟を鹿児島地裁に起こした。

鹿児島県出水市立中学校いじめ自殺事件
 鹿児島県出水市立中学校2年だった女子生徒が2011年9月1日に自殺した事件。背景にいじめがあったことが指摘されている。また教育委員会の隠蔽...

 女子生徒は2011年9月1日早朝に自宅から姿が見えなくなり、同日午前に遺体で発見された。状況から、跨線橋から九州新幹線の線路に飛び込み、早朝に現場を通過した回送列車にはねられて死亡したとみられている。

 生徒は所属していた吹奏楽部でいじめを受けていたことが指摘されている。学校側は生徒の自殺後に調査をおこなったが、生徒の持ち物が隠されるなどの事案があったという調査結果をまとめながら、それらの事案はいじめではないなどと結論づけた。

 またアンケート結果について遺族側が開示請求をおこなったが、市は応じないなど、不誠実な対応が続いた。アンケート結果の開示要求については遺族が別に訴訟を起こし、出水市に対して非開示処分の取り消しを求める判決が出ている。

 この事件に関連して、出水市議会の大半の議員が市教委と同調して「アンケート開示など事件の調査で二次被害が出る」などと主張するなどの問題も起きた。また、事件のあった学校の「有志一同」を名乗りながらも主宰者連絡先などの情報は書かれていない、「マスコミ報道による在校生への二次被害を防ぐ」などとした署名が出回ったなどの問題も指摘された。

出水市いじめ自殺:差出人不明の怪署名出回る
 『Net IB ニュース』が鹿児島県出水市立中学校女子生徒自殺事件について連載記事を掲載している。2012年9月18日配信『出水市中2女子...

 この事件では、学校や市教委の対応の不可解さも際立っている。少しでも真実が明らかになることを願う。

出水市いじめ自殺:同じ学校で過去にもいじめ自殺事案
 鹿児島県出水市立中学校で2011年に2年だった女子生徒が自殺し、背景にいじめがあったと指摘されている問題で、当該校では過去にも2件、いじめ...

(参考)
◎中2自殺、遺族が提訴=市に1200万円請求-鹿児島地裁(時事通信 2017/5/23)
◎中2自殺「いじめが原因」と提訴 遺族、鹿児島・出水市相手取り(共同通信 2017/5/23)
◎出水・中2自殺 賠償求め遺族提訴「市はいじめ放置した」(毎日新聞 2017/5/23)