東京都立看護専門学校入学式で「君が代」斉唱を導入:小池都知事の発言が圧力に?

 朝日新聞2017年5月10日付に『小池都知事の答弁を忖度? 都立看護学校式典で国歌斉唱』が掲載された。

 この春、東京都内にある七つの都立看護専門学校の入学式は、いつもと少し様子が違った。小池百合子・都知事が議会で「要望」したのを受けて、今回から式典に国歌斉唱を採り入れたからだ。小池氏の狙いとは。 「国&

 2017年3月16日の東京都議会で小池百合子東京都知事が、都立看護専門学校や首都大学東京の入学式や卒業式での「君が代」斉唱を「望んでいきたい」とする答弁をおこなった。

 記事では、小池知事の答弁を受けて、2017年4月に実施された都立看護専門学校7校の入学式では、従来は実施していなかった「君が代」斉唱を初めて取り入れたことが紹介されている。2017年3月末の看護専門学校校長の会合で申し合わせがおこなわれ、実施に至ったという。

 記事によると、「都の関係者は「知事が答弁したことなので。まあ、今はやりの『忖度(そんたく)』なのかもしれませんけど」と言う。」という発言が紹介されている。

 一方で首都大学東京では、「知事の発言は知っていたが、直接指示されたわけでもなく、例年通りの対応にした」として、従来通りに入学式には「君が代」を斉唱しない対応をおこなった。

 看護専門学校については、小池知事の発言が、学校の式典の運営に影響を与えていることになる。

 入学式や卒業式での「君が代」斉唱については、「君が代」がもつ歴史的背景や多文化の時代を背景にした理由からの拒否、また「君が代」そのものには賛成や中立でも一方的に押しつけるのは民主主義としておかしいという批判など、押しつけは好ましくないという意見が強い。

 国旗国歌法でも、押しつけは好ましくないという政府答弁が出されている。しかし行政が一方的に押しつけるような流れはあちこちで生まれている。

 国レベルでも、文部科学大臣が国立大学の入学式・卒業式での「日の丸」掲揚・「君が代」斉唱の「要請」をおこない、一部の大学では「要請」に答える形で導入する事例も生まれた。

 他地域でも、大阪府などが教育基本条例や「口元チェック」などでの強制など強硬な策をとり、批判を浴びている。

 東京都でも似たようなことになったということになる。式典の運営をはじめとした学校の運営は、学校の自主性を最大限尊重すべきで、行政や政治家がこのようなことに口を出すのは筋違いではないかといえる。

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