学校の安全管理:文科省が状況まとめる

 学校の安全管理について文部科学省がまとめた調査によると、防犯カメラやセンサー・通報システム・防犯ブザー配布などの施設面の整備状況が進む一方で、防犯訓練などの人的な面での対策の整備の進捗状況は鈍い傾向にあるということが分かったということです。
学校の安全管理、ソフト面になお課題 文科省調査〔『asahi.com』2006/6/21〕


 学校の安全管理についての重要性は、当然すぎるほど当然の前提です。その一方で安全対策については、防犯カメラなどの施設の設置・整備が偏重される傾向があると、これまでも指摘されてきました。
 施設の設置や整備も当然重要です。しかし同時に、万が一の場合に的確な対応をとるための防犯訓練や、社会・地域の目で不審者の暗躍する余地をなくすなど、人的な面での対応も必要になってくるでしょう。
 人的な面でも防犯対策を進めていくために何をなすべきか、このことこそ問われています。
 『asahi.com』の記事によると、文科省は「ソフト面での訓練はほとんど金がかからない。学校がやる気になればできるはず」と話している。としています。果たして文科省の見解は、実態を反映しているのだろうか、現場への責任転嫁ではないかという疑問があります。教職員の仕事量の増加や多忙化もいわれているもとで、物理的・時間的に手が回りにくい状況になっているということも考えられます。
 また学校安全について、「学校の要塞化」と指摘する教育専門家もいるほど、文部科学省は設備面の整備を重視してきた教育政策をとってきたという経緯があります。設備面の整備も当然重視されなければなりませんが、同時に人的な面での対策強化も強く求められます。文部科学省は人的な面での学校安全体制の構築を現場任せだけにするのではなく、人的な面でも現場への援助を強めることも求められるでしょう。