加計学園問題、「首相案件」発言を記録した文書 愛媛県が作成か

 学校法人加計学園が愛媛県今治市に獣医学部を新設したことに関連する一連の疑惑、いわゆる加計学園問題。

 この問題では、大学の設置認可の過程が不透明であると指摘され、また学園理事長の加計孝太郎氏が安倍晋三首相の友人であることなどから、首相サイドから便宜を図ったのではないかとする疑惑も指摘されている。

 学校新設計画に関して愛媛県が官邸側とのやりとりをしていたが、愛媛県はそのやりとりの文書を「存在しない」としていた。しかし実際には、文書が存在していたことが指摘された。

文書に記載されていた内容

 愛媛県と今治市の担当者は2015年4月2日、首相官邸を訪問し、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)ら政府側の担当者と打ち合わせをおこなった。

 打ち合わせの際のやりとりを記録した文書について、今治市の市民団体が情報公開請求をおこなったが、愛媛県は「不存在」と返答していた。

 しかしその際の記録文書が、実際にはあったと指摘されている。

 『朝日新聞』2018年4月10日付によると、その際に柳瀬秘書官は、加計学園について「首相案件」と述べたとされ、その趣旨が愛媛県の文書にも記録されているという。

 「首相案件」とは、森友学園問題の時にも話題になったが、行政上の手続きに沿っておこなわれる通常の案件ではなく、首相の意向が反映されたものと解釈される政治案件のものとなっている。

疑惑は深まる

 「不存在」とされていた文書が実際には存在していたことは、行政側にとって不都合なことを隠すために「不存在」としていたのではないかと考えられる。

 政府にしても地方自治体にしても、行政が重要なやりとりについて記録をしていないとか、考えられないことである。

 国政では、自衛隊の日報問題にしても、「首相に近い人脈に便宜を図ったのではないか」という観点では加計学園問題と構図が似ている部分があるとされている森友学園問題にしても、存在していないとされていた文書や状況が後から明るみに出ている。

 こういう文書の改ざんや隠蔽を繰り返し発生させると、行政としての基幹を揺るがせることになる。

 真相解明が必要ではないか。

似たような構図の森友学園問題では?

 「行政としては本来は要望通りの対応は困難な状況なのに、首相に近い人脈だから便宜を図ったのではないか」という観点では、加計学園問題と構図が似ている部分があるとされている森友学園問題。加計学園問題の経過は、森友学園問題とも必然的に対比されることにもなる。

 森友学園問題でも、国とともに重要なカギを握っている大阪府は「文書不存在」の姿勢を崩していない。しかし、実際は大阪府にも文書が残されている可能性が高いのではないかとも思われる。こちらについても、真相解明の必要がある。