仙台市青葉区中2自殺:生徒はいじめ被害訴え

 仙台市教育委員会は4月29日、同市青葉区の市立中学校2年の男子生徒が4月26日に自殺したと発表した。

 生徒は4月26日は普段通り登校して1限の授業を受けたが、2限開始の午前9時35分頃には教室からいなくなっていた。その直後の午前10時15分頃、自宅近くの高層マンション敷地内で倒れているところを、近隣住民が発見した。マンションから飛び降りたとみられる。遺書などは見つかっていないという。

 市教委の記者会見によると、生徒は1年生だった2016年に、「悪口を言われたり、物を投げられたりする」「無視される」などのいじめ被害を訴えていたとした。

 市教委は会見当初は、校内のいじめアンケートに生徒がいじめを訴えていたことについて、「いわゆる仲間意識の中でお互いにちょっかいを出すようなことがあったと聞いている」として、1対1の関係と見なして指導し、その後解決したと聞いているという認識を示した。

 しかし会見場で「第三者がいじめとみられる現場を目撃したかどうか」とする記者の質問に対し、4月に同校に赴任したばかりの校長は答えられず、同席した市教委の担当者がその場でいじめアンケートの資料を読み返し、別の生徒が「自殺した生徒を、ほかの複数の生徒がからかっている場面を見た」と記述していたことを発見した。

 一方で「毎日新聞」が、同級生の生徒に取材をおこなっている。

同級生の女子生徒は毎日新聞の取材に「1年の時から、同じ学年の複数の男子生徒たちから、『くさい』とか『汚い』とか言われていた」と証言。「周りも見て見ぬふりをしている状態だった」とし、「机に『死ね』と書かれていたこともあった」と話した。

(毎日新聞web版2017年4月29日『仙台・中2自殺 級友「汚い・死ね」 学校、会見で気付く』)

 情報が錯綜しているのか、意図的にごまかしているのかまでは、現時点ではわからない。しかし少なくとも、いじめを把握する機会がありながら、対応が甘かったことがこのような事態を招いたのではないかとも考えられる。

(参考)
◎仙台市で中2が自殺 学校アンケートに「いじめられた」(朝日新聞 2017/4/29)
◎仙台の市立中 「集団いじめ」記述見逃す 2年男子自殺(毎日新聞 2017/4/29)
◎仙台・中2自殺 級友「汚い・死ね」 学校、会見で気付く(毎日新聞 2017/4/29)