道徳教科書会社「日本教科書」、『しんぶん赤旗』が報じる

 中学校の道徳教科書を発行する教科書会社「日本教科書」について、『しんぶん赤旗』2018年4月3日付が『道徳教科書の出版社と韓国ヘイト本出版社 代表者同じ』と報じている。

記事で指摘されている内容

 「日本教科書」はこれまで、他校種・他教科も含めて教科用図書(教科書)に参入したことはない。2018年3月に検定結果が発表された2017年中学校道徳教科書検定が、初めての教科書制作となる。

 『しんぶん赤旗』の記事によると、教科書会社「日本教科書」と、出版社「晋遊舎」が同一住所にあることを、以下のように指摘している。

 日本教科書の登記簿によると、代表取締役は武田義輝氏で、本店の所在地は、東京都千代田区神田神保町です。一方、晋遊舎がホームページで公開している住所および会長名も、日本教科書と同じです。晋遊舎が入居するビルの郵便受けには、晋遊舎の名前の下に日本教科書の名前がありました。

 日本教科書は本紙の取材に、どちらの会社も代表者は武田氏であると回答。晋遊舎の郵便受けに日本教科書の名前があるのは、代表者が同じだからだと説明しました。

 晋遊舎も、代表者は同じであり、同社に日本教科書の郵便物が来ることを認めました。

 この「晋遊舎」という出版社であるが、桜井誠が著者となったものも含めて、ヘイト本とされるような内容の書籍を多数発行していることが指摘されている。

『しんぶん赤旗』ではまた、「日本教科書」について、以下のように指摘している。

 登記簿によると日本教科書は、2016年4月に設立。当初、代表取締役は、安倍晋三首相の政策ブレーンである八木秀次・麗沢大学教授でした。八木氏は、13年に道徳を正式教科に格上げするよう安倍首相に提言した政府の教育再生実行会議の構成員でもあります。

 さらに記事では、「子どもと教科書全国ネット21」・俵義文事務局長の談話として、本文を補足するような形で「「日本教科書」は、改憲・侵略戦争を美化する育鵬社版教科書に関わってきた日本教育再生機構の理事長の八木秀次氏が当初、代表取締役となった会社」とも指摘している。

今後の方向性

 『しんぶん赤旗』が今回報じている内容は、かねてからネット上で指摘されていた内容や、『朝日新聞』で報じられた内容を、改めて取材して裏付けているような形になっている。

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 現時点ではあくまでも、教科書会社の背景の一端が浮かび上がっただけにすぎない。

 教科書の内容については、現時点では断片的にしか伝えられていない。しかし断片的に伝えられる内容や、教科書会社の背景を考えると、問題のある内容になっている可能性があると見受けられるということになる。

 教科書そのものの問題点の検討は、正式には内容を入手してからになる。しかし教科書会社の背景に関する事実関係を抑えていくことは、今後のキーワードの一つになってくるのかもしれない。