森友学園:国有地売却額非公開取消訴訟、国側は「非開示は妥当」

 大阪府豊中市の国有地を学校法人森友学園に払い下げた際、情報公開請求に対して国が払下げ金額を非開示にしたのは不当だとして、木村真豊中市議(無所属)が処分取り消しを求めて訴えている訴訟の第2回口頭弁論が、4月27日におこなわれた。

 国は「当時非開示にしたのは妥当だった」と主張した。

 一連の森友学園問題が大きく報道されるきっかけとなったひとつが、土地売却額の情報公開請求に対して非開示措置がとられたということが2017年2月までに判明したことである。

 国有地の売却金額は原則公開となっているが、問題の土地については非公開になっていた。このことに気づいた市議らが、買取額の情報公開を求めたが、国が非公開にしていた。

 木村市議が情報公開を求めて提訴すると大きく報じられ、また直後に朝日新聞も、周辺取材により「東隣の公園用地の売却額と大きく異なるのではないか」とする記事を出した。

 発端は土地売却額の非公開への疑問だったが、その後「大阪府が森友学園の要請に応じて私立小学校設置基準を緩め、その後大阪府の私学審議会では不可解な方法で学校の認可適当答申を出したのではないか」「国側が学校用地売却に異例の便宜を図ったのではないか」「教育勅語暗唱・虐待疑惑・保護者への威圧的な態度・ヘイトと思われる言動など、森友学園自身の特異な教育方針・学園の経営方針。しかも維新など国政・地方の右派政治家が、森友学園の教育方針を絶賛していた」など、多方面に問題が飛び火することになった。

 4月27日の第2回口頭弁論では、国側は以下のような主張をしたという。

 非開示の理由を「土壌汚染や売却額を公表すると、嫌悪感や不当に安い印象を与え、学園の信用と名誉を低下させることになる」と説明。その後一転、提訴後に財務省が明らかにしたが、「その後の報道で、逆に学園を傷つける恐れが生じ、同意もあり公表した。当初の非開示処分は適法だ」と主張した。

(共同通信2017年4月27日 『国が反論、森友金額非開示訴訟で「学園の利益害する恐れ」』)

 2017年2月以降の一連の国会質疑でも国側は同じ主張をおこなったが、国会質疑では新たな矛盾を指摘される形になっている。その主張を蒸し返している形にもなっている。

 土地を安く売却したのは土壌汚染のためとした。しかし土地の歴史からいっても値引き額相当の処理費用を要するほどのゴミが埋まっているとは考えにくく、ポーリング調査のデータでもそこまでのゴミは埋まっていないとされたものである。一方で学園側は「8億円相当のゴミ除去の工事はしていない」としている。

 さらに問題の土地は、豊中市が公園用地として購入しようとしたが、14億円前後は高すぎて当時の市の予算では手を出せないとして購入を断念した経緯がある。大阪音楽大学も校地として購入を検討したが、7億円前後で購入したいと申し出たところ国側から「安すぎる」と難色を示されて最終的には断念という話もあった。このこととも矛盾することになる。

 これらのことを考えると、森友学園に売却するために、学園側が購入可能な額まで値下げする値引きがまず先にあって、つじつまが合うように数字を操作したのではないか、また公開すると都合が悪いから非公開にして非公開の理由を後付けにしたのではないかという疑いも浮上するにもなる。

 このような不審なことが発生した背景には、名誉校長に就任していた安倍首相夫人・安倍昭恵氏や複数の国政政治家を通じての国政とのパイプや、維新の地方議員を通じての大阪府政とのパイプ、その背景にある日本会議・日本教育再生機構の教育思想なども指摘されている。

 全容は現時点では完全に明らかになっているわけではない。指摘された問題点一つ一つについて着実に解明していくことが重要である。

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