神戸市立小学校いじめ訴訟:控訴審で慰謝料増額

 神戸市立小学校5年だった2005年~06年に同級生からいじめを受けたなどとして、被害に遭った男子児童(現在中学校3年)が加害者の保護者3人に対して損害賠償を求めた訴訟で、大阪高裁は12月18日、計110万円の支払いを命じる判決を出しました。

 原告の児童に対して3人を含む複数の同級生から暴行などのいじめがあり、また加害者の3人は原告から計37万円を恐喝しました。
 一審神戸地裁では2009年6月、いじめや恐喝の事実を認定し、3人に対して約50万円の損害賠償を命じていました。しかし恐喝被害相当額の補償以外の精神的苦痛に対する評価が不十分だったことから原告側は控訴しました。また被告側も「いじめはなかった」として控訴していました。
 控訴審では原告へのいじめを認定した上で謝料を増額しました。一方でいじめは集団で繰り返しおこなわれる共同不法行為であり、加害者3人の連帯責任を求めた原告側の主張は「被告(加害者)の責任は個別に評価するのが相当」として否定しています。
 民事訴訟の性質上損害賠償の額で計らなければならないという側面はあるのですが、全体的に見ると、いじめの事実関係および不法性を一審より踏み込んで認定したと見なしても差し支えないでしょう。