虐待疑いでの児童の死亡・解剖例少なくとも387人:日本法医学会調査

 日本法医学会の調査によると、大学の法医学教室や監察医機関が2000年~06年に手がけた17歳以下の解剖例のうち、虐待もしくはその疑いの強い死亡例が少なくとも387人にのぼることがわかりました。

 解剖を手がける84大学・機関のうち、55大学・機関から回答を得た数値だということです。
 調査では子どもへの加害行為をすべて虐待と位置づけた上で、暴行やネグレクト(一般的な意味・用法での児童虐待)による死亡113人、殺害された嬰児54人、無理心中による死亡73人、殺人(嬰児殺害と無理心中以外のケース)86人、その他の死亡例61人としました。
 暴行やネグレクトでの死亡例では、3歳以下の事例が目立っているということです。
 回答のなかった機関でのケースや、行政解剖・司法解剖がおこなわれなかったケースも含めると、実際の死亡例はもっと多くなると考えられます。
 児童虐待事件は悲しいことに、現在でもあちこちで発生しています。新聞報道をながめるだけでも、各地で児童虐待事件が発生していることが報じられています。マスコミ報道にならないものも含めれば…と、考えるだけでも気が重くなります。
 今回の調査に当たった関係者は「法医学者は、子どもの生存段階から傷の鑑定に積極的に関与する必要がある」という見解を示しているということです。法医学の立場からも、児童虐待防止や被害発見のために可能な対策を強化していくことを願います。
(参考)
◎法医学会調査:17歳以下の虐待死387人…00~06年(毎日新聞 2009/12/7)