気管切開児童、小学校普通学級入学へ:千葉

 のどに障害があって気管切開の措置を受け、たんの吸引が必要な千葉県内の幼稚園児3人が、来年より小学校の普通学級への入学を認められたということです。

 『朝日新聞』(千葉版)2009年12月1日『気管切開3園児 普通学級へ』が報じています。
 3人はそれぞれ別の地域(流山市・我孫子市・船橋市)在住ですが、それぞれ地元の保育園ではほかの児童とほぼ変わらない生活を送っていて、運動会や遠足にも参加しているということです。ただ1日数回のたんの吸引作業が必要になるので、看護師有資格者が吸引措置をおこなっているということです。
 たんの吸引作業は「医療行為」とされているため、家族や特別支援学校教員(一定の条件あり)など例外はありますが、医療関係者・有資格者以外の実施は原則として禁じられています。そのため教育委員会は、学校に看護師資格を持つ介助員を配置するということです。
 一方で一人の児童の母親は「うちのように元気に走り回れる子どものためだけに看護師を置いてもらうのは心苦しい。普通学級への入学を望んだ以上、医療職でなければ対応できない事態まで責任を求めるつもりはないのですが……」と複雑な心境を表明しています。
 また気管切開は近年になって施術例が増えた、いわば「新しい障害」であるため、現行の枠組みでは看護師が配置されない場合は、保護者同伴での普通学級入学・特別支援学校への入学などしか選択肢が選べないということになるという指摘もされています。そのため教員らにも吸引を認めることを論議すべきという指摘もあります。
 一人一人にあった教育をおこなっていくという観点からは、今回のように「たんの吸引が必要」以外日常生活にはほぼ支障がない場合は、本人や家族が希望すれば普通学級への就学はありえることでしょう。ただ「介助員の体制」「吸引を医療有資格者以外にも認めるか」などの諸問題についても、もっと検討されていかなければならないでしょう。