学力テストの抽出調査化に批判的:読売社説

 『読売新聞』2009年11月29日付で『全国学力テスト 適度な競争こそ刺激になる』とする社説が掲載されています。

 全国学力テストが40%の抽出調査へ変更される方針が出されたこと、また行政刷新会議の「事業仕分け」が文部科学省案以上の大幅縮小を求めたことに対して、批判的な見解を述べています。
 社説によると、以下のように述べられています。

 学力テストは、子供たちの学力を把握して国や教育委員会の教育施策を検証すると同時に、学校の授業改善に生かすのが目的だ。子供に結果を返却し、自ら課題をつかんで勉強の仕方を工夫してもらうためでもある。
 全員参加によって学校や子供、保護者の学力向上への意識が高まり、教委も改善策を打ち出すようになった。また、都道府県別の結果公表が、下位の自治体を奮起させ、上位の自治体との教員交流など様々な対策を促してきた。

 学力把握と教育行政の施策検証目的なら抽出でも十分ですし、学校の授業改善なら学校単位での検討で十分です。
 また結果返却といっても、テスト実施から返却まで時間がかかりすぎている、また正答かどうかということだけでどこに弱点があるのかよくわからないという問題点があります。これでは役に立つとは思えません。
 教委の「改善策」といっても、結局「全国平均より上か下か」「都道府県別順位」にばかりこだわり、狭い意味での「テスト対策」に終始しているケースばかりです。「読売新聞」は全国学力テストとそれに伴う各地の対策を「適度な競争」と評価しているようですが、とても「適度」とはいえないでしょう。