大阪府豊中市長選:森友問題で名前が挙がっている人物が出馬表明

 大阪維新の会の大阪府議(豊中市選出)の中川隆弘氏は3月22日に記者会見を開き、2018年4月22日投開票の日程でおこなわれる豊中市長選挙への出馬を正式に表明した。大阪維新の会から出馬する。

 豊中市では現職市長が引退を表明し、自民党・公明党・立憲民主党・希望の党・社民党が推薦する後継候補も出馬を表明している。共産党は現時点では態度を明らかにしていない。

森友学園問題との関連

 この中川隆弘氏であるが、森友学園問題でも名前が挙がっている人物の一人でもある。

 森友学園問題では、学校建設用地として国が学園側に売却した土地について、不正に安く売り渡したという疑惑、さらには売買疑惑に関して財務省が決裁文書を改ざんして公表していた問題も指摘されている。

 国の土地売買問題に先立って、森友学園側が大阪府に学校設置認可をおこない、基準を満たしていないのに大阪府が認可相当答申をおこなった大阪府政の問題も指摘されている。大阪府の学校認可問題と国有地取引問題は別個のものではなく、大阪府私学課と近畿財務局の担当者が学校用地問題で打ち合わせを重ねるなど、相互に連携しながら進んできたものだということも明らかにされている。

 中川氏の名前が挙がるのは、2014年12月の行動。

 森友学園は2014年10月に学校設置認可申請を正式に提出し、2014年12月の大阪府私学審議会で審査された。しかしこのときの審査では「保留」となり、継続審査となった。

 私学審の状況を知らされた籠池氏は、日本会議の活動を通じて面識があった、安倍首相にも近い「教育再生首長会議」会長の松浦正人・山口県防府市長に相談した。松浦氏は中川府議を籠池氏に紹介した。

 2014年12月に中川氏と籠池氏が面会をおこない、籠池氏は学校設置認可の問題を相談した。それを受けて中川氏は大阪府に対して、私学審の審議状況を聴き取り、籠池氏側に伝えている。

 そして2015年2月に開かれた私学審で学校設置認可の件が再び議題になり、委員からは学園の財務状況など疑念が示されたものの、事務局の大阪府私学課の意向に押し切られる形で、条件付き認可適当答申を出した。

 大阪府私学審の答申を受けて、校地の土地の借地契約が進むことになった。

 2014年12月の中川氏の「口利き」とも取れる問い合わせも、森友学園問題での一つの重要なポイントとなっている。

 もっとも、中川氏個人だけの問題ではなく、大阪維新の会の組織や複数の所属議員が森友学園の教育方針に賛同していたという状況証拠が多数残されている。

「維新政治」での教育環境悪化

 大阪府や府内の市では、大阪維新の会所属の人物や、組織的には維新の所属ではなくても考え方や政策としては維新に近い立場の人物が首長になった自治体では、行政の各分野に「維新政治」の重大な弊害が現れている。

 教育や子育ての分野でも、教職員への締め付け強化、学校統廃合推進、学校の整備や人員配置などには目を向けずに「塾代助成」「(公立高校統廃合につなげるという見方もある方法での)私学無償化」などの公教育縮小施策、保育所設置基準の切り下げ、公立幼稚園・保育所の統廃合や民営化と引き換えにする「幼児教育・保育無償化」など、維新の弊害はあちこちに現れている。

 豊中市でも、こういう「維新政治」を持ち込ませてはならない。