奈良中学校柔道部暴行事件:不起訴不当を申し立て

 横浜市立奈良中学校柔道部暴行事件(2004年12月24日発生)で、暴行を加えた田中秀昌・柔道部顧問教諭=現・横浜市立上郷中学校教諭=が不起訴処分になったことは不当として、被害者が10月30日付で横浜第一検察審査会に不服申立をおこないました。


 申立書によると、田中教諭の行為について「被害者を指導の名目で痛めつけようと考えた教諭が、技量差や体力差を無視して無抵抗の被害者に技をかけ続けたことによる故意の事故」などと指摘し、傷害罪が成立すると指摘しています。また「社会通念に照らし、障害が生じかねないのは容易に知り得ることで予見可能性が肯定できる」などとして、少なくとも業務上過失致傷罪が成立するとも指摘しています。検察の結論についても「加害者の弁解を鵜呑みにした」などと批判しています。
 業務上過失傷害罪については公訴時効が5年であり、業務上過失傷害を適用する場合は2009年12月23日に公訴時効を迎えることから、早期の審査も求めています。なお傷害罪の公訴時効は7年となっています(※現行では傷害罪の公訴時効は10年ですが、これは2005年1月1日以降発生の事件から適用され、この事件は時効引き上げの8日前に発生しているので旧法が適用されます)
 このような重大な結果を招きながら不起訴というのは、常識からかけ離れています。事件の発生状況からは、故意の暴行であり傷害罪での立件が適当でしょう。万が一仮に傷害罪での認定が困難だったとしても、業務上過失傷害が明らかに成立するようなケースです。
 例えば交通事故などならば傍目から見て「運が悪かった」と感じるようなものでも立件されている例が多数あるのに、故意の暴行で重傷を負わせ重大な後遺症まで与えた者が立件されないというのもおかしなことです。