神戸市立中学校柔道部暴行訴訟:神戸市は即日控訴

 「神戸市立中学校で2005年11月、柔道部に所属していた当時1年生の男子生徒が、部活動終了直後の更衣中に他の部員から暴行を受けて視力低下や頭痛などの後遺症を負った」として、被害者が総額約1800万円の損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁は10月27日、加害者の保護者と神戸市に約831万円の支払いを命じる判決を下しました。神戸市は即日控訴したということです。


 事件は2005年11月9日に発生しました。被害者が校内の柔道場で更衣をしていた際、加害者が突然被害者の胸に跳び蹴りをした上、馬乗りになって殴ったということです。神戸市は「練習終了後に発生した事件で、顧問教諭が立ち会う義務はなかったので注意義務はなかった」と主張しました。
 しかし裁判では、この事件の数日前にも加害者が別の暴力・傷害事件を起こしていたことを指摘し、顧問教諭らが立ち会うなどして加害生徒の動向に注意していれば事件は防げたなどとして学校側の過失を認定しました。また保護者についても、学校側から別の暴力事件の事実関係の連絡を受けていながら対策を怠ったと認定されています。
 判決は妥当なものだといえます。加害者が一番悪いとはいえますが、常習的に暴力を加えている生徒を放置するような学校・保護者の責任も問われなければならないのは言うまでもないことです。
 神戸市が即日控訴したことについては、判決をまともに受け止める気がないとみなされても仕方がないのではないかといえます。
(参考)
加害生徒と市に賠償命令 神戸の中学いじめ訴訟(神戸新聞 2009/10/29)
◎部活動後の更衣時に生徒が暴行、神戸市に賠償命じる(朝日新聞・兵庫版 2009/10/29)