私立高校の授業料を一部無償化方針:大阪府

 大阪府は10月28日、低所得世帯の府内の私立高校生について、授業料を無償化する方針を決めました。また公立高校の入学定員も3000人以上増やす方針にしています。


 府内の私立高校の平均授業料約55万円より安い授業料を設定している学校や、平均を上回っていても差額を私学側が負担する制度を創設した学校を就学支援策の推進校に指定し、一定所得以下の世帯が推進校に入学した場合に補助金を府から支給する形で生徒側の負担をなくすことにしています。
 また不況などの影響で公立高校を志願する受験生が増えたことから、公立高校の定員も拡充します。私立高校の一部無償化と公立高校の定員拡充で、「経済的な理由で私学には進めず、また公立にも不合格になって進路がなくなる」という生徒を生み出さないようにするねらいがあります。
 いずれの方針にしても歓迎すべきことであり、先日打ち出された「公立高校授業料について、政府基準額を上回る部分については府の独自負担とする」という方針とあわせて、全面的な実現が望まれます。
 その一方で大阪府がこのような政策を打ち出したということは、従来の府の高校政策に無理があったということをも意味します。公立高校の数や定員は、この10年間で大幅に減らされてきました。また授業料についても他県より格段に高い額に設定されてきました。私学助成金も大幅に減らされたばかりで、そのあおりを受けて今年度は学費値上げをおこなった私立学校が目立ちました。
 今回の「公立全面無償化、私学一部無償化」の政策が、今までの政策について根本から見直し、修正を図るものになっていくのかどうかも、あわせて問われています。