柔道事故で後遺症、福岡県に賠償命令

 福岡市内の福岡県立高校で2011年、校内の柔道大会で頭部を強打し四肢麻痺などの後遺症が残ったとして、当時高校1年だった男性(22)と両親が福岡県に対して計約2億6900万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁は4月24日、学校側の注意義務違反を認めて福岡県に約1億2400万円の支払いを命じる判決を出した。

 事故は2011年3月に発生した。校内で武道大会が開かれ、生徒はクラス対抗の柔道大会に出場した。対戦中に転倒し頭部を強打した。

 福岡県は「安全には配慮していた」とした。

 しかし判決では、前年度の大会でも骨折など2件の事故が発生していたが、学校側が原因分析や予防策を協議した形跡がないことを指摘した。また生徒らの歓声で盛り上がって冷静を欠く試合になって事故が起きる可能性が高まるとも指摘した。それらのことから、安全配慮が十分にされていなかったと判断した。

 柔道そのものを排除するまではいわないが、導入するにしても、十分な安全対策がとられることが絶対的な前提となっている。しかし以前にも事故が相次いでいたのに安全対策を検討せずに漠然と実施していたことが、大事故へとつながったという判断になっている。安全対策は徹底されなければならない。

(参考)
◎校内の柔道大会で後遺症 福岡県に1億2千万円賠償命令(朝日新聞 2017/4/24)