「君が代」再雇用拒否訴訟:東京高裁で不当判決

 卒業式での「君が代」不起立を理由に定年退職後の嘱託教員としての採用を拒否されたのは違法として、東京都立高校の元教員が東京都を相手取って訴えていた訴訟で、東京高裁は10月15日、一審東京地裁判決(2009年1月19日)を一部取り消し、原告側の請求を全面棄却する不当判決を出しました。


 東京都での「日の丸・君が代」関連の訴訟はいくつか同時進行的におこなわれています。今回の訴訟は都立南葛飾高校定時制で2004年に「君が代」不起立で戒告処分を受けた元教諭に関するものです。
 一審では再雇用拒否を裁量権の逸脱や乱用と判断し、原告側の訴えを一部認めて約210万円の損害賠償を命じていました。しかし二審判決では「不起立による懲戒処分から3年もたっていない時点での不採用が、著しく合理性や相当性を欠くとはいえない」としました。
 暴力や人権侵害などなら話は別ですが、「君が代」の不起立は教師の資質を左右するような問題ではありません。
 「君が代」で起立を強要する職務命令こそが、思想信条の自由に反するもので違憲・違法にほかなりません。しかも「君が代」強要派が強要の根拠とする学習指導要領や国旗・国歌法でも、強制・強要は想定していません。そもそも処分自体に根拠がないのだから、処分歴を理由にした再雇用拒否にも何の根拠もありません。
 原告側は上告する方針だということです。こんな不当判決がまかり通っていてはいけません。