北九州市「体罰」自殺事件:北九州市が控訴

 北九州市立青葉小学校の「体罰」自殺事件について、北九州市は10月15日、児童の自殺と「体罰」との因果関係を認めた一審福岡地裁小倉支部判決(2009年10月1日)を不服として、福岡高裁に控訴しました。


 北九州市は控訴理由を「市の主張がほとんど認められず、原告側の証拠だけに基づいた事実認定だった」と説明しているということです。しかしこういう主張は何の理由にもなっていません。
 北九州市の主張が認められないのも、原告側の証拠に基づいて事実認定されるのも、理由は簡単です。北九州市の主張には何の客観的根拠もないからにほかなりません。
 北九州市は他地域と比較して「体罰」・暴力への認識が甘い地域の一つだといえます。今回の「体罰」事件でも、被害者への悪質な中傷や、北九州市による証拠隠滅などの悪質な動きもありました。
 しかしそれでも、遺族の努力などで教師の暴行に関する同級生の証言が得られ、事実認定されています。
 しかも教育関係の裁判ではただでさえ精神的・経済的に追いつめられます。しかも、自殺した児童の母親は病気で余命数ヶ月と診断されたにもかかわらず裁判に臨み、同級生からの証言集めに奔走したという報道もありました。
 もちろん感情論だけでものを言うつもりはありません。裁判で認定された事実は常識的に考えて疑う余地のないものだから、北九州市は客観的事実に従うべきです。
 「体罰」と自殺との因果関係が明らかであるにもかかわらず、これ以上何を争うというのでしょうか。北九州市は控訴を取り下げるべきです。