いじめ加害生徒に「いじめ」指摘しないまま指導、被害拡大:滋賀・大津市

 滋賀県大津市立中学校でいじめ事案が発生しながら、学校はその行為について加害生徒に「いじめだ」とは指摘しないまま指導し、いじめが続いて被害が拡大していたことがわかった。

 『京都新聞』2017年4月8日付『「いじめ」指摘せず生徒指導、被害止まず 大津の市立中』が報じている。

 記事によると、いじめは2014年9月から始まった。女子生徒が同級生から暴言を受けたり、にらまれたりなどの行為が繰り返し受けた。被害に遭った生徒は精神的なショックから一時視野が狭まるなどの症状を発症したという。

 学校側は事案を把握し、いじめと認定した。被害生徒と加害生徒とのクラスを別にすることや、双方が接触しないように教諭が見守るなどの対策をとった。

 その一方で加害生徒に対しては、その行為は「いじめ」とは指摘せず、「相手は傷ついている」などとする指導にとどめた。当該校ではかねてから、いじめの言葉を使わずに指導する方針をとっていたという。

 当該校は京都新聞の取材に対し、「いじめ防止対策推進法でいじめの定義が広がり、すべてを『いじめだ』と指導すると、クラス中が加害者だらけになる」としているとされる。

 学校側の指導後もいじめは続いた。2016年3月には「学校にくんな」などと書かれた差出人不明の嫌がらせの手紙が生徒の自宅に届いた。被害生徒側は弁護士に相談し、弁護士から加害生徒の保護者宛に警告文を発送した。弁護士からの警告後にいじめはやんだという。

 学校側の対応は、明らかにおかしいのではないか。いじめの被害を知りながら見て見ぬふりをした不作為であるといわれても仕方がない。