森友学園問題:大阪府が担当職員の処分見送り

 森友学園問題に関連して、小学校設置認可の審査過程を調査していた大阪府は4月6日、「担当職員の判断や手続きに違法性はなかった」として、当時の担当職員の懲戒処分を見送ることを決めた。

 一方で「上司への報告が不十分だった」として、学校設置認可審議当時の2014年~15年当時も担当だった吉本馨私学課長(当時の肩書は府民文化部私学・大学課長)を厳重注意とした。

 学園側は2014年10月31日に「瑞穂の國記念小學院」の設置認可申請を正式におこなった。それに先だって、2011年には学校設置基準緩和を求めて翌2012年に緩和されたことや、2013年には学園側が学校設置の具体的手続きについて大阪府に問い合わせていたことも明らかになっている。

 また近畿財務局は2013年以降、大阪府豊中市の国有地を「瑞穂の國記念小學院」に貸し出すとして、計5回にわたって府庁を訪問し、私学・大学課と打ち合わせをおこなっている。

 認可申請の提出直前の2014年10月2日に近畿財務局の統括管理官が私学・大学課を訪問し、打ち合わせをおこなっている。その直後から、松井一郎大阪府知事と私学課との打ち合わせ回数が異例の回数に増えていることが、大阪府ウェブサイトの知事日程から読み取れる。

 通常は1ヶ月に1回あるかどうか、1ヶ月間打ち合わせのない月もある、多くても1ヶ月に2回程度という知事と私学課の打ち合わせである。

 しかし2014年10月2日の府と近畿財務局の打ち合わせ直後から同年10月31日の認可申請正式提出までの間、10月7日・8日・20日・21日・22日・24日と、計7回(10月20日は1日2回打ち合わせ)にわたって打ち合わせがおこなわれている。

 また府と近畿財務局の打ち合わせ直前にあたる2014年9月にも、月の前半では打ち合わせは設定されていないが、月の後半では9月18日・19日・22日と異例の間隔での打ち合わせがおこなわれている。

 打ち合わせの内容は知事日程から明らかではない。しかし、以下のような推測が成り立つのではないか。

 2014年秋の時期、知事が私学・大学課管轄案件(当時は私学行政のほか、大阪府立大学と宗教法人も管轄)で直接指揮するような重大案件は、ほかには大阪府立大学統廃合構想案件くらいだと思われる。この時期の府立大学問題は日々頻繁に情勢が変わるような案件ではなかったはずである。ということは、打ち合わせのかなりの部分が、学校設置認可問題に割かれていたのではないかとも想像される。「上司への報告が不十分だった」ではなく、むしろ直属の上司の府民文化部長を越えて知事の直轄案件として扱っていたのではないかという疑念もわく。

 担当職員が勝手にやったことならば、大阪府も強気な態度に出るのではないかと思われる。しかし、そもそも担当職員がこのようなことを独断でできるとは考えにくいことに加えて、担当職員への対応を考えると、対外的に形式的な「厳重注意」にすることで対応しているように見せかけながら、実際は大阪府ぐるみでもみ消そうと図っているのではないかとも感じる。

 ますます疑念が深まったといえるのではないか。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

シェアする

フォローする