森友学園問題:大阪府と大阪市が立ち入り調査

 大阪府は3月31日午前、森友学園の補助金不正受給疑惑などについて調査するため、同学園が運営する塚本幼稚園(大阪市淀川区)へ立ち入り調査をおこなった。また大阪市も同日午後より、保育所への補助金問題などへの調査のため、系列の高等森友保育園(大阪市淀川区)への立ち入り調査をおこなった。

 大阪府は幼稚園専任教職員の配置数に応じて、1人あたり約180万円の補助金を支出している。また大阪市は保育施設の専任園長配置に対して補助金を支出している。しかし籠池諄子氏が塚本幼稚園の副園長と高等森友学園保育園の園長を兼務していることで、双方とも専任・専従の要件を満たさないことになり、補助金を不正に受給していたのではないかという疑惑が浮かび上がった。

 また籠池諄子氏のほか、幼稚園と保育園を兼務している職員がいるが、その職員についても大阪府には「幼稚園の専任職員」と届け出て府からの補助金を受給した疑惑も指摘された。

 大阪府の塚本幼稚園での調査では、職員出勤簿の原本の提示を求めた。しかし学園側は「籠池泰典理事長が臨んだ証人喚問の資料として東京に運んだものがある」として、一部しか示さなかったという。

 塚本幼稚園では要支援児受け入れの実態がほとんどない・要支援児の保護者に対しては「うちでは対応できない」として退園を迫るなどしたのに、要支援児を他の幼稚園よりも突出して受け入れたとして補助金を受給していたのではないかとする指摘が、大阪府議会の質問で指摘された。このことについては、引き続き調査するとしている。

 また学園側は、3月31日付で籠池泰典理事長が退任し、理事からも退くと表明した。

 大阪市の高等森友学園保育園への調査では、常勤の施設長配置に関する大阪市からの「所長設置加算」の疑惑について、籠池諄子園長は「昼食時は幼稚園にいたが、その他の時間は保育園にいた」と疑惑を否定したとされる。その一方で一部マスコミ報道によると、疑惑を受けて幼稚園や保育園の前で張り付き取材をしていたが、ある週の一週間のうち、籠池諄子氏は毎日幼稚園に出勤し、保育園に出向いたのは1日だけ・保育園での滞在時間は25分ほどだったとも指摘されていた。

 一方で森友保育園側は、専任の栄養士配置に対して支給される補助金を、要件を満たしていないのに受給していたことを認め、2015年度~2016年度の2年分・計252万円を返還する意向を示した。

 補助金問題だけでも、各種の不正疑惑が指摘されていることになる。一つ一つていねいに実態を調査した上で、必要な対応をとっていかなければならない。

 また補助金問題だけではなく、幼稚園・保育園とも、虐待ではないかとみられる行為や、保護者への威圧的な態度など、不適切と考えられる行為も浮上している。これらの虐待疑惑などについては、保護者から大阪府や大阪市の担当部署にもこれまで苦情が寄せられていたのではないか。これについてもきっちりと調査の必要がある。。

(参考)
◎大阪府が「森友」幼稚園立ち入り 補助金の不正受給疑惑(東京新聞 2017/3/31)
◎森友学園 要求資料そろわず 大阪府と市は再調査へ(毎日新聞 2017/3/31)
◎森友学園めぐる問題 大阪府と大阪市が調査(NHKニュース 2017/3/31)