森友学園、新しい教育方針を発表

 学校法人森友学園は3月30日、「新理事長より皆様へ」と題する声明を、同学園が運営する塚本幼稚園のウェブサイト上に発表した。

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 声明では2017年2月に発覚した一連の森友学園問題について、世間を騒がせ、幼稚園の児童・保護者や小学校入学予定だった児童・保護者に迷惑をかけていることを詫びた上で、運営体制を刷新するとして今後の方針を説明している。

 「教育勅語の暗唱」など批判を受け社会問題化した教育方針は、2006年改正教育基本法の「我が国と郷土を愛する態度を養う」を、前理事長の方針のもとで、幼児教育の現場で具体化したものと理解しているとした。今後はこれまでの方針を批判的に総括した上で、幼稚園教育要領に明示された教育の原点に立ち返ってカリキュラムを柔軟に見直すとした。

 差別・ヘイトスピーチと指摘された問題についても、改善すべき点は真摯に反省し、問題の根絶を図るとしている。

 これらの反省・改善を具体化するために、行政の指導も仰ぎながら、法曹や教育の専門家などで作る外部検証委員会を設置して検証していくとしている。

 不適切と受け取れる教育方針や虐待ではないかと指摘された内容、差別やヘイトスピーチではと思われるような内容は、これまでの事実関係を徹底的に検証して、抜本的に改善する必要がある。

 個人の尊厳を重んじる・子どもたちの健やかな成長を図るという教育の原点に立ち返ることを表明したという学園の方向性が本物かどうかは、今後の具体的な実践によって問われることになる。

 また同時に、声明では「2006年改正教育基本法が教育勅語暗唱などの方針につながった」としている点が気になった。これは、特定の幼稚園およびその経営者が暴走したということに矮小化されるべきではない。

 「我が国と郷土を愛する態度」などは、第一次安倍晋三内閣のもとで改定された2006年教育基本法で新たに入れられたものである。改定教育基本法では、国家主義的・復古主義的な教育観、個人の尊重の観点が弱い教育観に立っていると、法案審議当時から強い批判が起きていた。

 改定教育基本法の理想とする教育がこのような教育方針につながるということ、改定教育基本法にこのような危ないものが内包されていることを、具体的な形で示していることになったのではないか。

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