塚本幼稚園への特別支援教育費補助金:支給手続きを保留へ

 大阪市淀川区の塚本幼稚園(学校法人森友学園)で、大阪府の特別支援教育費補助金の受給に際して不備の疑いが指摘されている問題で、大阪府が「実態が確認できない」として支給手続きを止めていることが、3月24日までにわかった。

 特別支援教育費補助金制度は、障がいを持つ児童など特別な支援を要する要支援児を受け入れる大阪府内の私立幼稚園に対して、在籍児童数に応じて一人あたり約78万円の支援金を交付し、加配教員の人件費や必要な施設整備費など特別支援教育の経費に充当する制度だという。年度末の3月に幼稚園側に交付される。

 塚本幼稚園の幼稚園児受入数・全園児に占める要支援児の割合・補助金受給額はほかの府内の私立幼稚園と比較して突出しているが、塚本幼稚園に通わせている・通わせていた複数の要支援児の保護者に事情を聴いたところ「加配の教員など特別支援教育対策はない」「うちでは障がいやアレルギーなど要支援児への対応はできないといわれ、退園を迫られた」「補助金申請には幼稚園を通じて、大阪府に医療機関の診断書や保護者の同意書などを提出することになっているが、同意書を求められたことはない」などの証言があった――と、2017年3月13日の大阪府議会教育常任委員会の質疑で指摘された。

 補助金受給手続きに関する不備、もしくは不正受給の疑いが浮上したことになる。

 大阪府は、塚本幼稚園でのほかの補助金疑惑(副園長が系列保育園園長を兼任していたことで、幼稚園常勤職員数に応じて加算される補助金の一部を不適切受給し、大阪市の保育施設専任施設長配置への補助金との二重取りになっていた疑惑)などとともに、2017年3月中にも立ち入り調査をおこないたいとしている。

 当初は3月21日の調査を予定していたが、籠池泰典園長・森友学園理事長が3月23日に国会での証人喚問に呼ばれたこともあり、準備のために延期してほしいという申し入れがあった。大阪府は園側と日程調整を図っているが、3月24日時点では日程は未定だという。

 塚本幼稚園への2015年度補助金支給は、16人分・約1250万円だった。2016年度も同規模程度になるとみられるが、実態を把握するまでは差し止めるという。

 補助金に対して不透明な点、不正受給の疑いすら疑われる点が浮上している以上、保留するのは当然ではある。

 一方で大阪府についても、一連の森友学園問題が発覚するまでは「書類を確認して不備がなかったから支給してきた」という対応に終始していた。書類を確認すれば終わりではなく、もっと実効性ある審査を実施すべきではなかったのか。

(参考)
◎森友学園 幼稚園補助停止へ 申請不備調査できず 大阪府(毎日新聞 2017/3/25)

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