「いじめで重傷」訴訟、高裁でもいじめ認めず請求棄却:香川

 「香川県綾川町の中学校に在学当時、同級生から人種差別的な内容を含むいじめを受け重傷を負った」として、外国から来日した生徒と家族が町などを訴えていた訴訟で、二審高松高裁は3月23日、一審高松地裁(2016年3月30日)に引き続き、継続的ないじめを認定しないとする判決を示した。

 生徒は2012年3月に来日し、同年4月に綾川町立中学校に入学した。中学校入学直後から同級生からいじめを受け、日本語や英語で「国へ帰れ」などと暴言を受けたり、ぞうきんを投げつけられるなどしたという。2012年5月には足を蹴られるなどし、さらに同年11月には同級生から故意に足を引っかけられて転倒させられて重傷を負った。

 一審判決では、2012年11月の転倒事件については事実を認めて加害生徒に損害賠償を命じた。その一方で転倒事件は偶発的な事故と判断し、継続的ないじめや学校側の責任は認めなかった。いじめや学校側の責任認定を求めて、原告側が控訴していた。

 しかし判決では、偶発的な事故があっただけで、継続的ないじめは認めがたいと結論づけた。さらに「国へ帰れ」などのヘイト的な暴言についても、「未成熟な年代にありがちな衝突」として、指導によって問題はなくなったとする認識を示した。

 原告側は上告の意向を示している。

 いじめを「偶発的な事故」と片付けるような判決には、強い疑問を感じる。

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(参考)
◎少年へのいじめ再び否定 高松、学校の責任も認めず(産経新聞 2017/3/24)